内容説明
師匠をしくじれば破門、内儀さんをしくじれば破滅。抱腹絶倒、初告白。
目次
目白 五代目柳家小さん一門・小林生代子―語り手 鈴々舎馬風/柳家さん吉/柳亭小燕枝/柳家さん八/柳家小里ん(時代によってお内儀さんの印象も変わるようで…;師匠に言われた一言 ほか)
柏木 六代目三遊亭圓生一門・山崎はな―語り手 川柳川柳/三遊亭生之助/三遊亭圓龍(まだ、師匠は売れていなかったね;圓生ってのは、円歌の弟子かい? ほか)
黒門町 八代目桂文楽一門・並河寿江―語り手 桂文楽/柳亭左楽/柳家小満ん/橘家二三蔵(最初は優しいんですよ…;「狂犬病の注射をしてあるから大丈夫」 ほか)
お内儀さんたちの独り言(語り手 稲田トシ(故六代目古今亭志ん馬夫人)
語り手 寺田貴子(十代目鈴々舎馬風夫人))
著者等紹介
古今亭八朝[ココンテイハッチョウ]
本名・丸山美治(まるやまみはる)。東京都出身。1951年(昭和26年)7月19日生まれ。1970年(昭和45年)4月/三代目古今亭志ん朝に入門して「志ん吉」。1973年(昭和48年)5月/「浅草演芸ホール」で初高座。演目『道潅』。1975年(昭和50年)11月/二ツ目に昇進して、「八朝」と改名。1984年(昭和59年)9月/同名で真打に昇進
岡本和明[オカモトカズアキ]
1953年(昭和28年)生まれ。落語関係の企画、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2023/11/26
madhatter
1
ある種の伝統は継続して行く上で、表には表れなくとも、女性の力が必要になってくることがある。その一例を示したものとして、面白い書物だった。三人の内儀さん達は、ある意味では師匠以上に強烈な個性を持っている。彼女達の奇行だけを追っていっても、それはそれで愉快ではある。だが、弟子達を預かる上で、それがうまく働いているという印象を受けた(意識的、無意識的に関わらず)。何が興味深いと言って、本人達ではなく、身近に接した弟子達の思い出話からそれが浮き上がるのがいいなあ。2010/03/28
くま
1
これはすごいいい観点だね、目白=小さん、柏木=圓生、黒門町=文楽、のおかみさんたちのことを、それぞれの弟子たちが語った1冊。志ん生も入れてほしかったなー2010/02/11
ざび
0
お内儀さんの権力と優しさ。でも昭和の女性でしか持ち得なかったものかもしれません。小さん師匠の自宅でのお弟子さんの裸生活や、大阪での志ん生師匠のぼやきなど読みどころ満載。2011/07/25