家庭のような病院を―人生の最終章をあったかい空間で

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163701202
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

患者との会話を記録し、葬儀の時に、アルバムとともに遺族に贈呈する病院がある。医師が葬儀に出席する理想の終末期病院の物語。
富山県砺波(となみ)市に全く新しい高齢者医療施設が誕生。その名はナラティブホーム。在宅でも、病院でもない。家族とゆっくり死を迎えるために作られる第三の施設です。推進者は、著者・佐藤伸彦医師。

内容説明

富山県の一隅・砺波市に全く新しい高齢者医療住居が誕生する。在宅でも、病院でもない。家族とゆっくりそのときを迎える空間、ナラティブホーム。そこでは、家族とスタッフと医師が一緒になって、患者の元気なときからの生活史を作成します。ナラティブアルバムと呼ばれる生活史を作ると、スタッフも患者を一人の人格として扱うようになりました。カルテには、高齢者のつぶやきを細大漏らさず記録し、ナラティブシートとして家族に読んでもらいます。第三者にはまったく無意味なつぶやきも、遺族にとってはとても意味のあるものなのです。そして、医師は患者の葬儀にも参列して、経過の報告をします。医師が葬儀に出席する理想の終末期病院の物語。

目次

第1部 ナラティブ―患者と語り合う医療(人は人生の中でいろいろな別れを経験する;ナラティブ;人には尊厳をもって接しなさい?)
第2部 やさしさの仕掛け(やさしさは本能ではない;ナラティブアルバム;ナラティブシート;新しい病衣―スッポりん;食事がとれない患者さんの食事;人が安心して死ねる住まい―ナラティブホーム)
第3部 終末期の中に見えてくるもの(患者を関係性の中でとらえる;語れない人のナラティブ;死生観)
第4部 死を生の延長としてとらえる医療(医療の中の看取り;文化としての看取り;通夜と主治医と死の文化)

著者等紹介

佐藤伸彦[サトウノブヒコ]
昭和33年東京生まれ。国立富山大学薬学部卒業後、同大学、医学部卒業。平成2年同大学和漢診療学教室の研修医を皮切りに、成田赤十字病院、飯塚病院神経内科などを経て、礪波サンシャイン病院で副院長として、高齢者医療にかかわる。ナラティブホーム構想の提唱者として、礪波市などの支援のもと、現在、まったく新しい高齢者医療のシステムを計画中。現在は市立礪波総合病院地域診療部所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

3
終末期医療。誰もが、いろんな形で関わる場面。そんな場面を、「点」ではなく「線」「面」で考えることが大事だ。そこには、人と人との繋がり、時間の繋がりがあり、それが組み合わさって「物語」になる。そんな基本思想が、この本、全編に溢れている。そして、印象深い言葉が「専門性を捨てる専門性」。ソチュエーションによっては、看護師・医師であることを捨て、一人の人間として関わるということ。みんなが、そう思うことで、とても素敵な物語が誕生すると思う。2011/06/11

ゆう

2
読んで良かった!と思える本でした。 ナラティブアルバム、ナラティブシート 患者様の背景を知ろうとする気持ちに 胸を打たれました。 2022/03/16

ありお

0
2016/06/29

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