音をたずねて

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163698700
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

寄席、花火、風鈴職人、時報のお姉さん、盲導犬……。全盲の著者が感覚と心を研ぎすまして取材、「音の原風景」にせまる会心のルポ。

4歳で視力を失った三宮さんが、いつも心がけているのは、音の目線で世界を楽しもうということ。たとえば、野鳥の鳴き声の微妙な変化から空の高さや天候を感じ、雷の音からは空の奥行きを味わう・・・。本書では、興味の赴くままに、さまざまな場所に足を運んでいます。ピアノ調律師、寄席、風鈴職人、時報を告げるお姉さん、花火会場……。感覚と心を研ぎ澄まして世界と接することで、私たちの人生はいかに豊かなものになるのか。穏やかな語り口で胸に迫る会心のルポです。

内容説明

耳を澄ますと、幸せの音が聞こえる。風鈴職人、ピアノ調律師、時報のお姉さん、寄席、花火会場…。幼くして視力を失った著者が、さまざまな「音の原風景」に迫った会心のルポ。

目次

鈴の音色はどこから来るの?
時報のお姉さんに会いに
芭蕉さんってどんな声?
犬と歩いて
ピアノの故郷をたずねて
夜空の響き
柘植櫛で爽やか!
音で楽しむ寄席
お箏、再挑戦
お茶の香りを聞いてみる
鼈甲の手触り
秋芳洞で秋を聞く
効果マンの職人芸

著者等紹介

三宮麻由子[サンノミヤマユコ]
東京生まれ。上智大学文学部フランス文学科卒業。同大学院博士前期課程修了。外資系通信社勤務。エッセイスト。2000年、『そっと耳を澄ませば』で第49回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。雑誌等に執筆するほか、テレビ・ラジオ出演や講演活動も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みこと

2
scenelessの人がこんなにも豊かな感性で世の中を視ているのだということに驚いた。日常のありふれた風景も、著者にかかるととても細やかな機微に満ちた一瞬となってしまう。特に「夜空の響き」と「効果マンの職人芸」が良かった。2013/05/26

Ms.休暇

1
”見える”ことによって視覚以外の情報を掬いとる力が如何に鈍くなっているか。scenelessである三宮さんの瑞々しい文章は、普段、聞こえるのに、感じるのに、素通りしていた音やにおいを私の脳裏にありありと浮かび上がらせてくれました。『カチャッ、コッと茶器同士が可愛らしい音で挨拶をかわす』他、心がじわりと温かくなる表現が沢山出てきました。2020/10/29

penguin

1
偶然、手にした本。この著者と巡り会えた幸運に、感謝したいです。「鈴」を訪ねる一篇を読んで、なんて「音」に対して敏感で繊細で美しく暖かいな言葉を紡ぐ方なんだろう!!と息を呑みました。本から「音」が聞こえ、著者と一緒に「音」の現場にいる様な感覚を与えてくれます。音の鳴る物だけでなく、お茶や櫛といった物達が囁く豊かな「音」と触れる事が出来ました。中でも「お茶」はもの凄く訪れたいと思わせられました。2009/11/11

kogiku

0
さらりと書かれたエッセイですが、深いなあ、と思います。2009/01/26

ポッポ

0
色々な音の楽しみ方があることを知りました。2008/07/19

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