バチカン・エクソシスト

バチカン・エクソシスト

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163691800
  • NDC分類 198.26
  • Cコード C0098

内容説明

法王は言った。「悪魔は実在する」。前ローマ法王のヨハネ・パウロ二世は、その在任中に、三度エクソシストとして悪魔祓いの儀式を行っている。なぜ、中世の遺物であった悪魔祓いの儀式が現代において復活したのか?LAタイムズの女性敏腕記者が、深く分け入った「現代の悪魔祓い」。

目次

第1章 現代の悪魔祓い師たち
第2章 儀式は聖水とともに始まる
第3章 歴史
第4章 横顔
第5章 悪魔に憑かれた三人の女性
第6章 悪魔崇拝者たち
第7章 教会内部の対立
第8章 懐疑主義者と精神科医

著者等紹介

ウイルキンソン,トレイシー[ウイルキンソン,トレイシー][Wilkinson,Tracy]
ロサンゼルス・タイムズのローマ支局長。90年代のボズニア戦争報道で権威あるジャーナリズムの賞、ジョージ・ポーク賞を受賞している。その後、ローマ支局長に就任し、特にローマ教皇庁に深く入って、数々の記事を執筆

矢口誠[ヤグチマコト]
1962年生まれ。慶應義塾大学卒。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

更紗蝦

17
カトリックの悪魔祓いの儀式をジャーナリストの視点で取材したルポルタージュです。教会内部でも精神科医の間でも、悪魔祓いに肯定的な人と否定的な人がおり、必ずしも宗教と医学が対立しているわけではないのがさすがカトリックの国イタリアだと思いました。日本では精神疾患と診断されても狐憑きと見なされても不名誉であり「本人(もしくは親や先祖)が悪い」とされる傾向ですが、イタリアでは悪魔憑きは精神疾患ほど不名誉なわけではなく「原因は悪魔なのだから本人は悪くない」とみなされるのがとても興味深いです。2015/11/09

無重力蜜柑

6
現代の「悪魔祓い師〈エクソシスト〉」を取り上げたルポルタージュ。民間で占いとかやってるような怪しげなやつではなく、一応バチカンに公認(というより黙認)された神父と、彼らに縋る信徒たちの事例を豊富なインタビューを交えて語る。バチカン内部でも「悪というものが聖書で語られるような実体的サタンなのか。それとも単に概念的なものに過ぎないのか」という問題には統一された見解が出ておらず、従って悪魔祓いも聖書に載ってる秘蹟である以上公式には否定出来ないが、あまり迷信深いイメージが広まるのも困るという感じらしい。2021/02/02

とし

5
かつて超ヒットしたホラー映画『エクソシスト』は、バチカンの全面協力を得て製作されたという。エクソシストとは「悪魔祓い師」のこと。ローマ・カトリックの本山であるバチカンは、公式にエクソシストの存在を認めており、お膝元のイタリアの神学校ではエクソシスト養成プログラムがあり、現在350人を超えるエクソシストが活躍しているらしい。本書には、数人の現役エクソシストと、実際に「悪魔に憑かれた」と認められた患者(?)たちのインタビューが収められている他、悪魔憑きと精神疾患の関係にも触れている。なかなか面白かった。 2016/06/22

FFFT

5
小説「SOSの猿」を読んで興味を持ちました。他の方もかかれているように読後悪魔とはどういう存在なのか…?などと色々考えてしまいました。「悪魔が憑く」とは社会の不安、や他人の害意など外界から来る困難を受けることで人間の心のうちに発生した強い負の要素で、エクソシストの仕事はそういったものを持つ人に辛抱強く向き合うことなのかなと思いましたがそんな程度でもないような?非常に深い内容、興味は尽きない。2012/11/12

4
宗教の持つ救いとは何か?悪魔とは実体なのか、抽象的な概念なのか?厳密な教義を積み重ねているバチカンのお膝元である意味因習的なエクソシストとエクソシストを求める人々が急増している現象は何を意味しているのか?それに少し前まであった狐憑きや犬神憑きとそれを祓う山岳信仰が廃れた日本との差異とは何かを考えたりと興味が連鎖的にわいてくる一冊。いろいろ感想があるけど書ききれない面白い本です。2011/01/20

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