北京の檻―幽閉五年二ヶ月

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  • サイズ B6判/ページ数 295p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163684307
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

日中国交回復前の混乱期にスパイ容疑で逮捕・監禁された日本人商社員の知られざる苛烈な体験。

目次

第1章 突然の逮捕
第2章 はじまりは満洲
第3章 少年時代―「東洋のパリ」ハルビン
第4章 敗戦―植民地の喪失
第5章 人民解放軍の野戦病院へ
第6章 朝鮮戦争・革命幻想の挫折
第7章 「祖国」での再出発
第8章 北京監獄の日々
第9章 日中国交回復と釈放
第10章 初めて知った「真実」
第11章 対中ODA対一号案件への深い関わり

著者等紹介

鈴木正信[スズキマサノブ]
1929年、中国(旧満洲)大連に生まれ、少年時代をハルビンで送る。16歳(旧制中学4年)で敗戦。翌1946年秋、中国共産党軍(東北民主聯軍)に徴用され、軍医助手として病院勤務、各地を転戦。国共内戦、朝鮮戦争を体験。この間軍委託学生として中国医科大学に学ぶ。1953年帰国。NHK国際局勤務ののち、総合商社兼松へ。中国貿易を専担。1968年2月、北京出張中突然逮捕され、特務(スパイ)容疑で5年2ヶ月拘禁幽閉される。73年4月、国外追放処分を受け帰国。1989年、兼松を定年退職、創価大学へ(文学部外国語学科教授)。2005年退任

香取俊介[カトリシュンスケ]
1942年、東京生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒。NHK(報道局外国放送受信部、番組制作局ドラマ番組班)をへて、1980年より、フリーの脚本家・作家・ノンフィクション作家に。日本放送作家協会会員・理事。ホームドラマを中心に、刑事ドラマ、文芸ドラマ、時代劇、昼の帯ドラマ、単発ドラマ、ラジオドラマなど、多くの放送脚本を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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メルセ・ひすい

1
8-17 赤46 身に覚えのないスパイ容疑 国交が無いとの理由で、国も見捨てる。中国共産党は文革を総括したが・・・日本の組織や団体は真摯に検証していない。大連に生まれ、終戦直後は人民解放軍と行動。後に日中貿易に携わるが、文革中、スパイ容疑で無実の罪に問われた男が見た日中戦後史。故国と祖国の狭間で辛酸をなめた数奇な人生とは。2007/01/25

のらねこ

0
終戦後、中国大陸に留まった日本人が文化大革命の粛正の嵐を受けた体験記。収監から釈放に至る経緯は、かつて日本人戦犯が逮捕された時と同じように、中国の政治的な事情が窺える。この人も日中国交回復が遅れていたらどうなっていただろうか。終戦後、外地に居た日本人の体験記としても面白く、文化大革命の実情を知りたい方にも最適。 2007/01/30

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