天皇と東大 〈上〉 - 大日本帝国の生と死

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  • サイズ B6判/ページ数 782p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163674407
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日本近現代史の最大の役者は天皇であり、その中心舞台は東大だった。明治・大正・昭和を、「天皇」と「東大」という画期的な視点で見ることによって、歴史がまったく違った姿を現す。
万巻の資料を歩猟し歴史を発掘した、著者畢生の大作、ついに刊行!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

174
立花隆が描く日本近代史。 「東大」を視点に、明治以降の 日本の思想形成を丹念に 描く。日本史の教科書では わからなかった事件背景が 記載されていて面白い。 それにしても、著者の膨大な 知識はどこからくるのだろう。 知的好奇心という言葉では 片付けられない畏敬の念を 覚える。2014/07/05

井上裕紀男

25
天皇と東大を軸に見ることで、明治以後いかにして日本人の思想が変質したのかを解き明かす試みが大変興味深い。天皇制の捉え方や国の在り方が教授間でもまるで異なり、今と違って強い権勢を誇った教授の言動・行動も強烈。 今と大して変わらぬ国と国立大学の関係性や官僚組織の構造は明治時代に築かれ、お雇い外国人教授によって設計された話を見るに、有用人材を幕末に抹殺し過ぎたことがより物悲しく感じます。 戦争を鼓舞する教授と国粋主義に向かう昭和初期のクーデターや事件にも多く関わった帝大生。現代人真っ青の天皇崇拝が恐ろしい2021/08/08

てつ

22
文庫にして2冊分。さすがに読みごたえがあります。下巻へ2023/06/04

しゃん

20
日本近現代史を復習しようと思い、積読状態の本書を読んでみた。立花隆さんならではの厖大な資料等からの調査を基にした大作。上巻だけで782頁を読み切るのは、実際骨が折れた。でも、これまで点でしか見えていなかった歴史上の事件が線で繋がり、面白く読むことができた。下巻に続く。2019/01/12

isao_key

7
上巻は東大が設立されるに至った過程から、1932年(昭和7年)におきた五・一五事件と、その背後関係についてまでが描かれている。一般的な歴史書では詳しく扱われていない数々の事件や人物、思想などについてていねいに書かれており、別の面からの歴史の見方を教えてくれる。本書で知ったことがとても多い。例えば福沢諭吉の『西洋事情』より前に、西洋の政治体制について書かれた本は、加藤弘之の『隣草』だった。また東大の自主独立性の無さや、暗記中心の点数主義などの弊害は、すでに設立当初から起こり、官僚養成所であったことが分かる。2013/05/10

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