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出版社内容情報
5月で没後10年。今も根強い人気を誇るテレサ・テンの真実とは？
10年に及ぶ取材の集大成。天安門事件抗議集会で歌った幻の名曲CD付！
内容説明
スパイ説、本当の死因、中国政府の罠、天安門事件との繋がり…全ての謎の答えはこの本にある！没後十年、いま明かされる「アジアの歌姫」の真実。
目次
第１章 想い出の余白
第２章 ふたたびの
第３章 時の流れに身をまかせ
第４章 悲しい自由
第５章 冬のひまわり
第６章 春を待つ花
著者等紹介
有田芳生［アリタヨシフ］
１９５２年京都府生まれ。出版社勤務ののちフリーとなり『朝日ジャーナル』で霊感商法批判キャンペーンに参加。同誌休刊後『週刊文春』などで統一教会報道や、都はるみ、阿木燿子、宇崎竜童、服部真澄、石堂清倫などの人物ノンフィクションに取り組む
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.T
30
「つぐない」「愛人」「時の流れに身をまかせ」…などで有名なテレサ・テンが、1989年天安門事件前の中国の自由化を求める集会で歌ったのが「私の家は山の向こう」。大陸から台湾へ逃れた兵士の望郷を歌った「家在山的那一邊」をあの時、独裁制でなく自由を求める叫びに置き換えたテレサの強いメッセージを感じさせる選曲だ。日本演歌の狭いジャンルに収まりきれないテレサの存在感に驚き。こういう話はどうして没後にしか出てこないかなぁ。1995年5月8日、タイのチェンマイで死亡…あまりに孤独で悲惨な最期。2020/09/26
つちのこ
5
宇崎真・渡辺也寸志著『テレサ・テンの真実』に続けて手に取った。前著と比べてみると、こちらのほうがテレサ・テンの生きざまに迫った内容になっている。謎とされた私生活や政治思想にも深く切り込んでおり、不世出の歌姫を知るうえで好感が持てる。また、本書では中国陰謀説にまで発展したスパイ説については否定的に捉えている。しかし、それら不協和音は、圧倒的な存在感を持った歌姫の、私たちに残されたものは彼女の歌がすべてであり、今となってはどうでもよいことだと思わずにはいられなかった。（2009.12記）2009/12/30
kera1019
5
精神汚染だとその歌声を中国全土で禁じられ、中国の統一政策と台湾の対立に翻弄され、テレサ•テンの中国でのコンサートが国家レベルの課題になるなど、一歌手が与える影響としては余りの大きさに驚きます。中国人、鄧麗君として中国の民主化を望む気持ちとテレサ•テンという立場の乖離が生んだ影についてはわかりませんが、天安門の前で政治的色彩のないコンサートを開きたかったという想いは感じられた気がします。2014/09/02
Crystal.B
3
テレサ・テンの歌は、昔、よくカラオケで歌っていました。さまざまな思いを抱えて歌っていたのだなと改めて思いました。海外、特に欧米の芸能人は自分のポリシーを鮮明にします。あの東洋的でたおやかな風貌からは想像できませんでしたが、きちんと自分の意見を主張できる人で、それが仇になってしまい、とても残念です。2014/07/17
