内容説明
日本語には、未婚の女性への対称(相手を呼ぶ言葉)がとぼしい。芥川龍之介、そして芭蕉のケースを例にとって解き明かす表題作や新たに追加された「人名用漢字」問題をはじめ、言葉をめぐる面白エッセイが満載。
目次
やせっぽち一代記
今やひくらむ望月の駒
芭蕉のガールフレンド
門弟いろいろ
柳田の堪忍袋
法務省出血大サービス
役割に生きる日本人
著者等紹介
高島俊男[タカシマトシオ]
1937年生れ、兵庫県相生出身。東京大学大学院修了。中国語・中国文学専攻。大学教員をへてフリー。主な著書、『水滸伝と日本人』大修館書店。第五回大衆文学研究賞。『本が好き、悪口言うのはもっと好き』大和書房。文春文庫。第十一回講談社エッセイ賞。『漱石の夏やすみ―房総紀行「木屑録」』朔北社。第五十二回読売文学賞
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感想・レビュー
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マッピー
7
今回面白かったのは「かく」という言葉についての考察。あぐらをかく。いびきをかく。など、一体「かく」とはどういう意味なのか?思いつく限りの「かく」を列挙する。大事なのは漢字で考えないこと。書くも掻くも描くも「かく」そうすると、大きく3つのグループに分けられる。A.固いものの先で手前へひっかくB.外へ出る。露出する。(汗をかく、いびきをかく、恥をかく、欲をかくなど)C.組む。こちらからあちらへ渡す。(駕籠をかく、あぐらをかく、垣根など)「かく」からできた自動詞が「かける」(欠ける)おお!言葉が繋がっていく。2017/01/27
カネコ
1
○2012/09/07