内容説明
静かに強く響く生と死の哀しみ。記憶に生きる人を追想する『檀』『無名』ほかを収録。
目次
檀
鬼火(リスボン、雨;ポルト、霧;ナザレ、月;サンタクルス、陽;リスボン、ふたたび雨)
天才との出会いと別れ
無名(天の配剤;生きすぎて;差し引けば;酒徒;竜舌蘭;吹き抜ける;白い布;その肩の;隅田川)
夜の野菜畑―ナイン・メモリーズ6
著者等紹介
沢木耕太郎[サワキコウタロウ]
1947(昭和22)年に東京で生まれる。70年に横浜国立大学経済学部を卒業。入社した会社を一日で退社したあと、若い自衛官たちの実像を鮮やかに描いた処女作「防人のブルース」でいきなりフリーランスのライターとしてデビューし、注目をあびる。以後、ジャンルとして確立していなかったノンフィクションの世界で、テーマやスタイルにおいて絶えず先駆的な実験と冒険を試みつつノンフィクションの新たな可能性を拡げる数々の傑作を世に送りだし、多くの読者を魅了しつづけている。79年に『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞、82年に『一瞬の夏』で新田次郎文学賞、85年に『バーボン・ストリート』で講談社エッセイ賞、93年に『深夜特急第三便』でJTB紀行文学大賞、2003年に菊池寛賞などを受賞した
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