出版社内容情報
80周年記念出版晩年、そして無名時代のこの作家の真実!
無名時代の詩篇、俳句、書簡。藤沢文学の源流を自ずとあかす貴重な文章。さらに遺書をおさめ、人生の伴侶にふさわしい全集完結
担当編集者より
『藤沢周平全集』第二十五巻(補巻二)藤沢さんの全集は近々別巻として発刊予定の「人とその世界」をのぞき、この巻で完結します。唯一の現代小説「早春」、「半生の記」、そしてこの作家最晩年のこころを映すエッセイを拾遺。しかし何といっても本巻最大の読みどころは、このたび発見された無名時代の書簡群でしょう。結核療養所から郷里の教え子に宛てたもの。そして「人生のどん底」をみた、というこれまで一切語らなかった自身の内面をあかす貴重な手紙など。待望の一巻をお届けします。(MK)
内容説明
無名時代の藤沢さんの内面を鮮明にしるす、新発見の書簡。そして二十代の詩篇、俳句。完全編集版としてここに完結。
目次
早春
半生の記
書簡
句集
詩篇
あとがき集
拾遺
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
109
書簡、詩篇、俳句と、書籍のあとがきなどを集めたもの。新潮文庫百年で「竹光始末」を読もうと思ってしらべたら、本書が出てきたので勢い込んで読もうとしたら本文がなかった。藤原周平の背景が分かる。2015/02/05
モトラッド@積読本消化中
29
★★★★全集としての“補巻(二)”。唯一の現代短篇小説『早春』、自叙伝の『半生の記』、プライバシーである『書簡』正味74頁、『句集』111句、『詩篇』13篇、『あとがき集』22篇、『拾遺』22篇、『書き遺すこと』=「平成9年1月発券される。小菅和子夫人宛。400字詰原稿用紙5枚ほど。平成6年頃書かれたと思われる。」:紹介文。年譜、解説:阿部達児氏、という内容。国民的名作家の文章を一文字でも多く書籍に残す、という有意義な一冊。全て興味深い中、書簡は初めて読んだ。第二十六巻が“補巻(三)”として在り入手予定。2022/03/01
エドバーグ
4
恥ずかしながら藤沢周平を読むのは初めてです。唯一の現代小説との事で早春を読みたく手に取りました。非常に読み易く、情景が眼に浮かぶようでした。時代小説もこれから読もうと思います。2023/11/17
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