出版社内容情報
自身を語ること稀だったこの作家が折にふれ綴ったエッセイ、小文。郷里のこと、幼年時代、創作秘話、日常身辺等、作品と併せ読む一冊
内容説明
自身を語ること稀だったこの作家が、おりにふれて綴ったエッセイと小文。郷里と幼年時代、師と友、創作秘話などもれなく収める。
目次
周平独言(時代のぬくもり;三つの城下町;周平独言;汗だくの格闘)
小説の周辺(「どうだん」の花;のど自慢風景;狼;暑い夜;冬籠り;正月はぼんやりと;碁の個性 ほか)
ふるさとへ廻る六部の…(自作再見;時代小説の状況;「橋ものがたり」について;ふるさとへ廻る六部の;車窓の風景 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モトラッド
30
★★★☆『周平独言』『小説の周辺』『ふるさとへ廻る六部は』三篇のエッセイと、年譜を収録。これだけのエッセイを読むと、藤沢氏がより身近に感じられて、嬉しい限り。年譜は、氏のエッセイなどの文章が適宜引用されていて、とても分かり易い。ひとつの読み物として楽しめる。(誤植あり。604頁上段左から5行目。(山田太一氏の著書)誤:「異人たちの夏」、正:「異人たちとの夏」。年譜部分なので、編集側のミス。)2021/10/30
Ryoichi Ito
8
周平独言,小説の周辺,ふるさとへ廻る六部の......などのエッセイ集と年譜。死亡の三年前の発行。「信長ぎらい」というエッセイがある。戦中戦後の乱読時代に,藤沢は和辻哲郎の「風土」と「鎖国」に記された信長の評価に強い印象を受けた。しかし,後年信長関係の資料を読むにつれ,その評価は180度転回した。どんな時代であれ,「われわれは無力なものを虐げたりしない指導者の舵取りで暮したい。安易にこわもての英雄を求めたりすると,とんでもないババを引き当てる可能性がある」2023/01/13
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