出版社内容情報
北海道の経営に乗り出した幕府の依頼を受け、嘉兵衛は東蝦夷からクナシリ、エトロフの海域に進出した。この海産物の宝庫でかれは理想の漁場の実現へ才能を注ぐ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きっちょむ
2
いよいよ、佳境です。お楽しみも、後2巻。2015/10/17
バーニング
2
3巻にひきつづき蝦夷地の描写が増え、さらに択捉まで舞台を広げていく。無茶な船乗りと黙される嘉兵衛らしい好奇心がどうなっていくのかは楽しみ。このころがちょうど年齢的にも健康で体力もありちょうどよかったという文章もある。そう考えると途中から出てくる伊能忠敬が化け物に思えた。2012/02/24
takiguchi
2
函館を大きくしたのはこの人であったのか 北島三郎もこの人に感謝しなければいけない。2011/02/14
あん
1
「親潮」:塩分は淡いが栄養分に富みプランクトンが豊かなためにさまざまな魚を育てる。 この潮への感謝を込めて人々は親潮と名づけたと言われている。・・・司馬先生の文章表現に感動。同時に両親にも改めて感謝したいと思いました。 また、択捉島が主体となるこの4巻では北方領土の地図を見ながら読み進め、改めて竹島も含む日本の領土問題を考えさせられた。2019/08/31
しょうご
1
司馬氏、ストーリーの展開の派生としてしばしば話が横道に逸れますが、それは本筋をより深く理解するために重要な事項だと誰しも思われることでしょう。バイクで北海道ツーリングをしたことが何度もありますが、知床・納沙布から国後・択捉を望遠したことがあります。本書を読んで、この感慨を以て1800年(江戸は寛政12年)前後に想いを馳せるのも情緒があるかもしれないです。国後と択捉は地理的に分断されていること、行き来がなかったことから文化的にも両島別世界でした。ロシア(赤蝦夷)の南下も幕府の脅威であったのです。2018/04/24