銭湯の女神

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163580302
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

『転がる香港に苔は生えない』が絶賛を浴びた気鋭による、銭湯とファミリーレストランから透視した「東京」をめぐる39の掌篇。

目次

私がテーブルを買う時
燃えるゴミ
パンクは態度である
一〇〇円の重み
大女
The Net
新聞の正しい読み方
偽装結婚
癒しのまやかし
ああ、胃炎〔ほか〕

著者等紹介

星野博美[ホシノヒロミ]
1966年、東京都に生まれる。国際基督教大学在学中の86年、香港の中文大学に一年間留学。卒業後、OL、写真家・橋口譲二氏のアシスタントを経て、94年独立。2001年、『転がる香港に苔は生えない』により第32回大宅壮一ノンフィクション賞を受けた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

団塊シニア

41
銭湯好きな筆者が人の裸をみることで様々な人間模様がわかり銭湯だからこそ味わうことができることを綴ってる。又ファミレスが好きで通う理由として「人とつながっていたい、でも魂に触れたいわけではない、だれとも接触したくないし喋りたくない、ただ人がいる場所にいたいだけ」というフレーズは共感できる。 写真家であるが文章が上手い!2013/10/02

14
転がる香港に苔は生えない、のあとに書かれたこのエッセイ?というにはハードに胸に突き刺さる言葉の数々。このひとの鋭さにたじろぎながらも、いつしかいろんなことを適当に流して日々過ごす自分に気づく。新聞の一誌読み、報道の鵜のみは危険。あくまで彼女の視点、たとえかたも身近ながら、それらに無頓着なわたしを気付かせてくれた。2014/02/19

momo

9
「島に免許を取りに行く」 が面白かったので、筆者の別のもの「銭湯の女神」を読んでみた。やや暗い感じ。銭湯で巡り合う女風呂の人々にひそかに愛称を付けるあたりは筆者らしい感じ。共同浴場で若い女性の裸体にひかれる私は共感部分あり。2016/01/11

アルパカ

8
荻原魚雷「中年の本棚」に星野博美さんのエッセイが強く勧められていたので。写真家で香港に留学経験あり、返還を挟んで二年間滞在経験もあり。印象に残ったのは香港では社内や路上でけんかが起きたり誰かがトラブルに巻き込まれたりすると必ず周囲の人たちがやってきて仲裁に入ったり通報したりする。他人が他人を放っておかない。人間が人間に対する信頼を失っていない社会だという印象を持った、というところ。人間は他者と交わらなければ生きていけない、という鉄則を香港という都市から叩き込まれているのだ、という部分。2021/07/04

yanyan

5
面白かった。著者は柔軟な性格ではなさそうだと感じる部分は節々にあるけれど、よくぞ言い得てくれましたと感心するところが沢山ある。銭湯やファミレスでの人間観察、電車内のピリピリした空気、ずれてきてる社会をちゃんと掘り下げて考えてる。立派です。2013/02/16

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