内容説明
「才能はないなあ」と言われながら可愛いがられた役者が、小津の生誕百年を前に書き下したオッチャンの思い出。
目次
第1部 巨匠とチンピラ(冬の夜の円覚寺;師弟の契り;柄の悪い子;振られる果報者 ほか)
第2部 小津安二郎を探して(富美;飯高オーヅ会;オヅの魔法使い;おかめ ほか)
著者等紹介
三上真一郎[ミカミシンイチロウ]
1940年9月16日生れ、松江市出身。立教高校2年在学中(1958年)に松竹入社。2シーン4カット4行のセリフで初出演は堀内真直監督『若い広場』。明るく楽しい松竹映画と山本豊三、小坂一也といった美少年系と3代目三羽烏を組み、もっぱら冴えない振られ役を演ずる。1960年小津安二郎監督『秋日和』に出演。その演技力の無さを哀れんだ巨匠から弟子と呼ばれ息子のごとく可愛がられた。遺作『秋刀魚の味』では笠智衆の息子を演じる。他に『乾いた湖』(’60篠田正浩)、『仁義なき戦い』(’73深作欣二)など、小津的世界から東映やくざ路線まで幅広く粘る還暦役者。テレビはNHK大河ドラマ『信長』、東海TV『愛のことば』。「縁と浮き世は末を待て」がモットー
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