内容説明
昭和の名宰相論、日の丸の話、乃木大将の名誉、土下座考…。時に厳しく時にホロリと、ユーモアも忘れずに、今の日本に物申す。統帥権から糞尿の考察まで、ご存じ「巻頭随筆」の名文。
目次
米内さんの書
古橋語る
香港点描
宰相私論
続・宰相私論
続々・宰相私論
サンセット大通り
土下座考
鯨の論理
非難場所・陸軍仕官学校〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミノカサゴ134
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阿川弘之さんのエッセイ。この作家の作品は、『米内光政』を始め、『山本五十六』『井上成美』などを読みましたが、このエッセイを読むと、繊細にして剛毅、確かな教養に裏打ちされた見識って、こういうことをいうんだろな、と思います。といって決して説教臭くなく、取り扱いの難しい話(例えば、統帥権干犯問題とか)のオチに、身内とその友人の会話(『陶翠軒』という中華料理屋の『看板』の問題と勘違い)が出てきて笑わせます。苦虫を噛み潰したイメージが先行していますが、このおじいちゃん、結構洒脱で面白いです。2018/09/15
ミノカサゴ 134
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阿川弘之さんのエッセイ。この作家の作品は、『米内光政』を始め、『山本五十六』『井上成美』などを読みましたが、このエッセイを読むと、繊細にして剛毅、確かな教養に裏打ちされた見識って、こういうことをいうんだろな、と思います。といって決して説教臭くなく、取り扱いの難しい話(例えば、統帥権干犯問題とか)のオチに、身内とその友人の会話(『陶翠軒』という中華料理屋の『看板』の問題と勘違い)が出てきて笑わせます。苦虫を噛み潰したイメージが先行していますが、このおじいちゃん(と言っては失礼かな?)、結構洒脱で面白いですよ2017/07/21
from_kumagaya
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上品で格調高い装丁。旧仮名遣いながら敷居が高くなく笑える内容とのギャップがいい。2014/03/30