内容説明
九十歳になる母が痴呆症から回復した!岩波ホール総支配人が綴る、映画に励まされつつ介護に奮闘した日々そして、明治生まれの母の毅然とした生涯。
目次
母の死
父の急死で狂った人生設計
母の一回目の大病
父の残した言葉
母が痴呆症になった
説得より納得
母と私、回生の年
天から授かった映画
曾孫の誕生
猿から羊になった母
今も青春を生きる
最後まで子ども孝行
公的介護システムを考える
看護される側になって
不死鳥のように
七十歳の手習い
元始、女性は太陽であった
母と共に生きる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てくてく
3
高野悦子を育て励まし続けた母の11年の介護と母の人生などについての回想録。岩波ホールの支配人、日本に良い映画を紹介しつづけた人ということで、映画に関する自身に関するエッセイは過去に読んだことがあるが、その両親のすごさを実感した。また、高齢者介護のサポートが都内でも十分ではなかった時代の困難を追体験した。その他、戦前の奈良女子大学の人脈についても興味をもった。最後の方に出てくる平塚らうてうの映画は実際に見たので懐かしかった。2014/10/05
まゆみり
1
映画のことが色々書いてあって参考になった2014/10/31
まりこ
0
説得より納得をモットーに、母の希望に沿った母中心の介護を始めたとたん、痴ほう症からみるみる回復し医師も驚くほどであったという。父親は腹部大動脈瘤の破裂で急死、急死と一言で言ってもはげしい最期であるらしい。