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出版社内容情報
西暦535年、未曾有の火山爆発が起き、一年半にわたり太陽が消えた。そして地球最後の時が……人類史の書き換えを迫るスクープ
内容説明
西暦535年、史上空前の火山大爆発が起こった。その後1年以上も太陽が暗くなり、洪水・干ばつ・ペストが全大陸を覆い、無数の人々がなくなった…全世界の専門家50人以上が協力、4年がかりで書きあげた「人類史の書き換えを迫る」問題作。
目次
第1章 ペストの猛威
第2章 蛮族の動勢
第3章 東ローマ帝国の動揺
第4章 イスラムの剣
第5章 トルコ系諸族の動勢
第6章 ヨーロッパ西部
第7章 東洋の悲劇
第8章 アメリカ大陸の変貌
第9章 いったい何が起きたのか?
第10章 人類の未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
12
西暦535年、インドネシアのクラカタウ山が破局噴火を起こし、世界は闇に包まれた。東ローマではペストで大勢が死に、モンゴル高原では馬に依存する柔然が衰退、牛を飼育していた突厥が強大化。柔然の一部は西進してアヴァール族となり、スラヴ民族を半ば従えて東ローマを圧迫。東ローマは内乱とササン朝との戦争で疲弊。その間隙を縫ってイスラームが勃興し、絶望していた人々の間に急速に拡大。イギリスではケルト系ブリトン人がペストで衰退すると、ゲルマン系アングロ・サクソン人が勢力を拡大。アメリカ大陸でもテオティワカン文明が崩壊。2020/11/26
naimon
9
世界の歴史が大きく動いた6世紀。ペスト到来に東ローマ帝国の弱体。南朝の衰退から「隋」による中国再統一。日本では蘇我氏と仏教伝来と聖徳太子。メキシコのテオティワカンの衰退と、南米ナスカ文明の衰退。世界史の断面を切り取る執筆力(と翻訳)は上手い。だが、少し強引かな?隕石落下はともかく、太陽活動の低下による「マウンダー極小期」のような気温の低下だったかもしれないし、歴史の推移もちょっと強引なこじつけかも。でも色々考えさせる。2011/10/29
真空
1
読むと米のストックを増やしたくなる。 6世紀半ばに世界中で旱魃、洪水、低温、その結果としての飢餓とペストの流行などにより、それまでの文明が危機を迎え、人口が激減したらしい。その理由はインドネシアの巨大火山の噴火とな。今の時代に何年も食糧生産が滞ったら餓死者の数は億を下らない。2015/06/29
RuiRui
0
さて最後に「では何が起きたのか」という章立ての流れからして、邦題が壮大にネタバレwwかなり広範囲で、「一日数時間しか日照時間がなくなった」り、「ペストが流行って都市壊滅した」り、アジア、ヨーロッパ、北米、南米、アフリカ、どの章でも同じような流れが続くのでだんだん飽きてくる。ただ、この災害でイスラームが宗教として勃興したことに影響した、というのは、天災というものの影響力を改めて感じる。民族移動とかも納得できる流れ。最後の最後に、イエローストーンがヤバいとか、ネットみたいに煽りまくって終わるw2015/01/12
康芳英
0
西暦535年に起ったあるイベントによって世界の各地で大きな変化が起りそれが古代から中世へと移行し、影響は現代まで色濃く残っている、というのをミステリっぽく書いた本。つまり邦題は凄いネタバレということに。6世紀を中心にした中央アジア・東欧・南欧・中南米の古代・中世史・文化がなかなか詳しく書いてあるのでそれだけでも楽しい。ただ結論ありきで書かれてる感じが強く有り、資料(史料として正当性を欠くと判断されているものも含まれる)から論を組み立てる際の根拠が基本作者の想像推論だったりする辺り読んでてもやもやする。2014/07/04