出版社内容情報
徳川慶喜だけにスポットをあてるのではなく、将軍慶喜を取り巻く背景、薩長の動きに焦点をあて、幕末の疾風怒涛を描いた歴史読物
内容説明
薩長両藩を軸に幕府崩壊の過程と最後の将軍を取りまく幕末情況を描いた書下ろし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しわじい
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106p 「よし、ではこれよりただちに出馬しよう。皆のもの用意せよ」 慶喜が言うと、彼らは勇みたって持ち場にむかった。 その言葉を信じた幕軍五千が戦闘態勢をととのえている一月六日夜、慶喜は会桑両藩主らわずかな人々をつれ、夜陰にまぎれて大阪城の後門から脱出しようとした。2014/06/12
グランくん
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最後の将軍徳川慶喜と、幕末の薩長の評伝。 毀誉褒貶相半ば、大政奉還で幕府を売ったとか、鳥羽伏見の後、大坂城から敵前逃亡したとか言われる慶喜であるが、破った側の薩長にみなならず、渋沢栄一等幕臣、そして御三家なれど一人の将軍も出していない水戸藩出身で、しかも幕府の嫌われ者の烈侯の息子という立場から見たを含めた評伝。2024/09/18
tohoho
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德川のみならず7世紀続いた武家政治の幕引き役となった慶喜。さまざまな評価があるが、渋沢栄一『徳川慶喜公伝』には早くから「徳川の家を今までの如く持ち伝えんことは覚束なし」ともらしていたように、宿命的に最初から幕府を投げ出す覚悟で、将軍になる事をしぶしぶ承知し、最後には朝敵として西郷・大久保は処刑に賛成したのに対し、助命運動を支持し斡旋に動いたのが長州の木戸孝允だったというのは以外。2021/05/27
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