出版社内容情報
当代きっての評論家と小説家が、社会・政治・経済・文学・芸術・家政と様々な角度から世紀末日本の実情をユーモアを交え鋭く分析する
目次
1 階層性の再興は可能か
2 エロスの行方
3 20世紀芸術の運命
4 逸脱する家政
5 世紀末のナショナリズム
6 性悪ゆえの性善
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いのふみ
3
二人の格闘家が、飛び道具は用いず、力と技とで組み合っている(もしくはじゃれ合っている)印象。その嚙み合っているようで嚙み合ってない、嚙み合ってないようで嚙み合っている、不穏な雰囲気を立ち聞きする楽しさ。搗ち合いはするが、正面からぶつからず、互いに少しずつズラすのは、思想は違えど互いを認めながら言葉を返しているからだろう。その捻れた関係・“仲のよさ”は島田の「プロローグ」、福田の「あとがき」によく感じられる。2016/08/08
giant_nobita
2
均質化していく世界の中で文化を成り立たせるために、いかにして階層性を持った差異を作るかがモチーフとなっている。島田の小説によく出てくる郊外や性や天皇といったワードについての話もあるので、参考になる。2013/07/11
国士舘大学そっくりおじさん・寺
1
すみません。飛ばし読みしました(笑)。2011/05/05
散歩いぬ
1
最初から小難しくて挫ける。知識人の言葉遊びのように感じた。数々の引用が、自分に教養なさすぎてわからないのでなおさら。しかし文壇や論壇には今や影響力はないものなぁ。日本文化に革命を!と言うのがちょっと虚しく聞こえる。だからマンザイか。後半の芸術、食と住、ナショナリズムの南北東西、倫理と歴史・宗教は面白く読めるところも。やはり気になる部分には目が行くものだ。 2011/05/04
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- 和書
- 小林秀雄の恵み