内容説明
日本の公害13例を独自の視点でカテゴライズ。公害をめぐるさまざまな立場からの語りを収録。公害探究の「学び」実践例を公開。全国の公害資料館リスト&ブックリスト付き。
目次
第1部 出会う(生きることの危機 様々な公害(大気汚染―“公害からの問いかけ” 住民の被害の訴えが巨大企業を動かす;水俣病―“公害からの問いかけ”命の循環が断たれた事件;新潟水俣病―“公害からの問いかけ”語れない被害―差別・偏見;イタイイタイ病―“公害からの問いかけ”世界史に記録される日本の公害病認定第1号;カネミ油症―“公害からの問いかけ”被害者を被害者として扱うとはどういうことなのか?;化学物質過敏症―“公害からの問いかけ”見えない「公害」―物言えぬ被害者達;地盤沈下―“公害からの問いかけ”人口密集地の地盤沈下は「公害」ではない?;軍事基地―“公害からの問いかけ”軍事活動による国家安全保障は必要なのか?;アスベスト―“公害からの問いかけ”アスベストから見える世界は今;三井三池炭じん爆発―“公害からの問いかけ”労働災害と公害は連続している;福島原発事故―“公害からの問いかけ”「ふるさとの再生」とは何か;足尾鉱毒事件―“公害からの問いかけ”田中正造の文明観に学ぶ;薬害スモン―“公害からの問いかけ”薬害の記憶を伝えるために)
語られた公害(患者の立場から―良子死んでくれるな;患者会の立場から―苦しみを分かち合い、共に闘う全国の公害被害者;医師の立場から―公害疾患イタイイタイ病は今もなお続く;支援者の立場から―新潟水俣病の地域で生きて 文化をつくる;行政の立場から―人に向き合う、歴史に向き合う、いのちに向き合う;企業の立場から―イタイイタイ病の加害企業として信頼を取り戻すために;農業者の立場から―土呂久から未来の子ども達へ))
第2部 向き合う(公害を探究する学び(公害をどう学んでいくか?―公害を自分のこととする“深い学び”;公害の記録を読む―私が記録に問いかけると、記録も私に問いかける;視聴覚メディアを利用する―公害と“私”をつなぐ;参加型学習を行う―人権の学びを創り、知識の意味を問い直す;公害を調査する―「学ぶこと」と「望ましい社会をつくること」;話を聴く―言葉にならない声を聴く想像力;スタディツアーに参加する―参加、体験、交流から学び合う;公害資料館への招待―多様な学びが出会う場)
公害と生きる(被害者と加害者のキャッチボール;佐伯と土呂久 公害の学びが導く地域づくり;「忘却の文化」から「記憶・学びの文化」へ;公害は「問い」である;共に生きることのできる社会を目指して;公害資料館を学びの入り口に)
あとがき―未来へ語りつぐ
著者紹介
著者等紹介
安藤聡彦[アンドウトシヒコ]
1959年生まれ。埼玉大学教育学部教授、同附属中学校校長。公益財団法人トトロのふるさと基金理事長。専門は環境教育学、社会教育学
林美帆[ハヤシミホ]
1975年生まれ。公益財団法人水島地域環境再生財団研究員、公害資料館ネットワーク事務局。佛教大学非常勤講師。認証アーキビスト。奈良女子大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。専門は日本近現代史、環境教育学。2005年公益財団法人公害地域再生センター研究員に。公害資料館ネットワークの設立に尽力。21年4月から現職、倉敷・水島地域の公害に関する資料館設立に向けて活動している
丹野春香[タンノハルカ]
1987年生まれ。埼玉大学等非常勤講師、東京医科歯科大学特任研究員。東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)単位修得満期退学。専門は環境教育学、社会教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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