出版社内容情報
猫好きな人間にまで忌み嫌われていた野良猫のゴールドが、ある日、子猫を連れて我が家へやってきた。著者一家と猫達の心の交流を描く
内容説明
ゴールドは、強く、賢く、温かい母親だった。近所の猫好きにさえ嫌われていた黒猫がある日、子連れでわが家にやって来た。野良猫の「意地」も「プライド」も捨て、飢えたわが子の安全と食糧を求めて…人間を超えた猫。
目次
1 ゴールドの遺言状
2 涙目のネロ
3 悪ネロ
4 たらしのまどか
5 ゴールド一家の崩壊
6 寄合家族の絆
7 『家族の証明』
8 クロコの死
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むぎじる
22
嫌いすぎて恐怖の対象であった猫。娘さんとの約束で一緒に生活することになったチンチラシルバーの五右衛門との出会いで、猫好きから猫狂いにまで変化する。しかし主人公は作者の外猫たち。「たらしのまどか」「暴君ネロ」と個性あふれる猫たちを差し置いて、表紙にもなっているゴールドの存在は別格。ゴールドは幼いころに捨てられ、人を信用せずいつも怒りのオーラを放っている。しかし、本当はどんな猫よりも家猫になりたかった猫。切なすぎて号泣した。作者が猫たちから感じた「無償の愛」。人はこんなに無垢な気持ちを持てるだろうか?2013/03/02
やどかり
14
これは猫好きにはたまらない本だった。ちょっと泣けちゃう。ゴールドのお話が一番好き。猫は何匹も飼ってきたけど、こんなに頭のいいコがいるんだ!人間の勝手で家猫から野良猫になってしまうのは、本当にかわいそう。一緒に暮らした家族なのに、どうしてそんなことができるのか理解できない。著者のご近所さんも素晴らしいと思った。みなさん猫に愛情と理解がある温かい方ばかり。今、地域猫という考え方があるけれど、それの魁じゃないかしら。表紙のゴールドの絵がまたいいな。2013/11/14