出版社内容情報
「ドーハの悲劇」から四年。広大なアジアを股にかけ、悲願を成し遂げた後世に残るべき日本代表の戦いを、一次予選から詳細にレポート
内容説明
紙吹雪、灼熱、錯乱、更迭。転機、光明、死闘、そして歓喜。史上最大規模で燃え上がったアジア地区予選を世界基準の眼力で分析した、15都市からの完全報告。
目次
プロローグ ジョホールバルの歓喜
第1部(第1章 ビシュケクの夜;第2章 疑問符だらけの大勝;第3章 リヤドの灼熱、アブダビの焦熱;第4章 車範根のギャンブル、加茂周の乱心;第5章 「ロスタイムの悪夢」ふたたび)
第2部(第1章 遠ざかるフランス、タシケントの転機;第2章 苛立ちの東京;第3章 ソウルに響く「君が代」;第4章 見えてきた光明;第5章 死闘の果て;第6章 メルボルンの悲劇;エピローグ 日本サッカーの新世紀)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
4
日本が初めて出場したフランスW杯のアジア最終予選を追いかけたルポ。まだ真の強さを得ていない頃(著者はナイーブなサッカーと評す)なので、歓喜のジョホールバルまで至る道のりは波乱万丈のドラマのよう。また、中東や中央アジアの当地の雰囲気やその背景となる歴史も紹介してくれるので、旅行記としても楽しめた。2018/06/04
虹のパパ
2
日本代表が悲願の本大会出場を果たした1998年フランスワールドカップ。長期間に渡った最終予選の紆余曲折を、いわゆる「ジョホールバルの歓喜」まで丹念に追ったルポ。著者はかつての有名なクイズ番組「アップダウンクイズ」で優勝するなどサッカー以外の文化、雑学にも造詣が深く、アジア各国の歴史、文化、経済情勢に触れながら彼の地のサッカーを紹介するアプローチは非常に興味深く、巻末の岡野雅行との対談も面白かった。時は流れ、ジョホールバルに出場した日本人選手で今も現役なのは岡野と川口能活、カズだけになってしまった。2013/07/27