告白

井口 俊英【著】

文藝春秋（1997/01発売）

• サイズ B6判／ページ数 323p／高さ 20cm
• 商品コード 9784163524504
• NDC分類 916
• Cコード C0095

出版社内容情報

逮捕されたトレーダーが獄中で綴った「世界経済脅かす歴史的犯罪」（ニューヨーク連邦地裁）の全真相。日米震撼の独占出版！

内容説明

１９９５年９月に発覚した大和銀行巨額損失事件。大和銀行は米国から追放され、事件に対する日米当局の対応の違いは、日米問題にまで発展した。本書は、事件の核心の人物である著者が、逮捕後、留置所で、全ての事実をつづったものである。当事者だけが知る秘密の暴露はもとより、この手記は、７０年代、８０年代に対米進出した日本企業の失敗の本質を語ってあまりある。

目次

告白
謀議
検証
逮捕
公表
明美
拘置所
法廷
アメリカン・ドリーム
青春
入行
無断取引
横領〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ふみりな]

著者の心理描写が絶妙。また巨大組織に勤める人間の行動もさもなんと感じる。しかし良く長期にわたり隠蔽できたと思う。同時に発覚し精神的なストレスは逆に軽減されたのでは。

2024/02/18

[冬薔薇]

福岡ハカセの本にあったので興味を持った。そういうこともあったなと当時大ニュースになったのを思い出す。ニューヨーク現地採用の日本人が十二年間米国債の無断取引で９７０億円の損失を出して、１９９５年９月米司法当局に逮捕された。実刑判決を受け服役中に書かれた物。不正のやり方、拘置所内の様子、家庭生活など本人の人間性がうかがえる。また当時の大蔵、銀行の体質、甘さも見えてくる。とても興味深く読んだ。自分と銀行のことがほとんどで顧客に対する考えがまるきりないのが不思議。

2015/07/12

[くらーく]

本当にざるな体制だったのだなあ、上の人でも情けないなあ、こいつも開き直っているなあ、なんて思って読みました。 それにしても、下手だなあ。 同じような気持ちになる、自分もつくづく下手だなあ、という実感。

2015/01/24