出版社内容情報
結婚や教育、ファッション、グルメ、新興宗教などなど。軍国主義の幻想のヴィジョンのもと決戦下の市民生活はいかに営まれたのか
内容説明
ファッション、グルメから結婚問題、新興宗教まで、軍国主義もなんのその、日本庶民の欲望は死なず。これはお笑い大東亜戦争だ。
目次
1 結婚せよ母親となれ
2 女は強しファッションは死なず
3 赤ん坊も妊婦も戦力なり
4 少国民は科学教育に育まる
5 貯蓄せよ報国のあかし
6 健在なり保険の日本
7 贅沢と色香を追放せよ
8 笑いません楽しみません
9 家庭生活ただいま苦戦中
10 戦火の下にもグルメあり
11 宣伝は逆宣伝なり
12 ペンは剣よりも強かったか
13 心霊は戦争にとりつく
14 かくて宗教は祈れり
15 日本科学は敗れず
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろゆき
1
中国侵略から始まり太平洋戦争までの十五年戦争の時代、日本の人々がどのように日常を送っていたかを追体験できるようになっている。傷夷軍人との結婚に義務感とロマンチシズムから立候補する娘たちと、現実主義的に大反対する親たち。戦死した兵の遺族への霊感商法。省エネの飯の炊き方。敵の戦意くじくためエロビラの作成。終戦の詔勅後すぐに、進駐軍のため大々的な慰安婦募集(なんて日本の官僚は繊細)等々。まさに総力戦2012/09/15
Arte
0
太平洋戦争終盤の日本の風俗を各種資料から解説したもの。保険が浸透していて、男児が生まれると徴兵保険をかけておいたり、徴兵された場合の死亡保険も第二次大戦まで普通にペイしていたが、死亡率が上がってきて苦しくなり、それでも政府が引き受けて全額保障したというのにびっくり(ただし封鎖預金とインフレで意味なし)。2017/11/28
ハヤブサの竜
0
都市部と農村が断絶してる2014/02/23
小林ミノリ
0
戦時中、銃後のリアル、現在と地続きの日常がそこにも確かに存在した。