出版社内容情報
新しい書物が机上の小舞台に立ちあらわれる。そのまま去らせるにしのびがたし、という著者の想いを書きつづる、とっておき本の話
内容説明
新しい書物が机上の小舞台に立ちあらわれる。そのまま去らせるにしのびがたし、という著者の想いを書きつづる、とっておき本の話。
目次
ヴァレリー翻訳の今昔
ブナの森の明暗
見巧者の眼のつけどころ
涙をこらえて描く人生の哀歓
影の戦争の戦士たちを弔う
映画体験と重ね合せた青春回想
彫刻家の眼に映る人体の微妙
都市小説の名手の再発見
プロフェッショナルの誇りと孤独
フロベールを頼りに生きた男の物語〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トンボ玉
14
バルガス・リョサ「都会の犬ども」の挑戦は断念しました。この本のフロベールについて語る編の中に、向井自身がフロベール研究をしてきたがヴァレリイのフロベール批評が呪縛となってて次の一歩を踏み出せない。しかしバルガス・リョサのフロベール論「果てしなき饗宴」を読むことでやっと呪縛から解き放たれたと語っています。バルガス・リョサの「人生に耐えてゆくたった一つの方法は、あたかも果てしなき饗宴に連なるように、文学のなかで酔い痴れることにあります」という言葉を見ると、またリョサに挑戦しようという気持ちが湧き上がります。2014/08/07
takao
2
ふむ2024/04/07
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- 和書
- 失われた町 集英社文庫