巨怪伝―正力松太郎と影武者たちの一世紀

巨怪伝―正力松太郎と影武者たちの一世紀

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  • サイズ B6判/ページ数 702,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163494609
  • NDC分類 289
  • Cコード C0023

出版社内容情報

長嶋のサヨナラホームランで知られる「天覧試合」は正力松太郎にとって36年前の事件に決着をつける大芝居だった。その事件とは……

内容説明

左翼弾圧に竦腕を振った警視庁幹部の正力は摂政宮狙撃事件で辞任し、読売に転じた。多年培った情報網と政・官・財の人脈を挺子に部数百倍増を達成。テレビ・プロ野球・プロゴルフ・プロサッカー、さらに原発まで創始…。大正・昭和の裏面史を体現した破天荒男の痛快伝。

目次

第1章 暴圧と故郷
第2章 虐殺と伝令
第3章 美談と略奪
第4章 社旗と伝説
第5章 疑獄と遭難
第6章 不倫と絹糸
第7章 転向と墓銘
第8章 決起と入獄
第9章 祝宴と嫉妬
第10章 復権と球場
第11章 国士と電影
第12章 原発と総裁
第13章 発火と国策
第14章 天皇と興行
第15章 宿業と花輪
第16章 蓋棺と磁力

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

84
正力松太郎の評伝である。警視庁幹部として、 共産党弾圧・取り締まりに辣腕を発揮し、 その後 メディアの世界に君臨した正力松太郎という男の生涯を丹念に描く。 プロ野球黎明期の巨人を巡る駆け引きが、新鮮で面白い。頑固一徹で 頑迷な昭和の偉人の物語だった。2023/07/19

テキィ

5
読み終わるのにずいぶん時間がかかった。しかし読書体験としては、実に、じつに愉しい時間を過ごさせてもらった。おそらくひとによって好みの分かれるだろう佐野節をさっぴいても、日本の近代~現代史に関して改めて新しい視点を持って眺めることができる実に勉強になる本。特に原発のくだりは今読むと重い。2012/04/09

はる坊

2
読売テレビの創設者、正力松太郎の生涯を描いた作品。ゼミの課題のために読んだので、全部は読んでいないが、正力松太郎がどういう人間なのかというのは大筋掴めた。正力と元首相中曽根康弘や現読売新聞会長の渡邉恒雄との関わりが書かれていて、その時代の凄さを感じた。2014/11/02

鼻毛カッター

2
2段組、本文だけで650P超の大著は、死者である正力松太郎の「荒魂」と対峙した著者の気迫が伝わっているような感じ。しかし、どうだ参ったか!と言わんばかりの証言、資料の引用の連続には辟易、しつこく関係性を追いかけているうちに話が飛びすぎることもあって、もうちょっとシンプルにしてよ、と思わないでもなかった。あとサッカー協会関係者が正力にプロ化を相談したことをもって、正力をJリーグの父とするには強引すぎる2010/05/06

Koichi Mori

1
原発導入の経緯を知りたいと思って読み始めた本だが、正力松太郎のスケールの大きさに圧倒されてしまった。正力を肯定する訳ではないが、明治末~大正~昭和という近世の歴史、特に歴史の裏事情を知ることが出来たのはよかった。2011/08/20

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