出版社内容情報
旧ソ連邦は実はマフィアが支配している──この知られざる恐るべき実態を具体的事例を挙げて明らかにした書下しノンフィクション
内容説明
旧ソ連邦は実はマフィアが支配している―この知られざる恐るべき実態を具体的事例を挙げて明らかにした書下しノンフィクション。
目次
プロローグ ソ連邦崩壊後の大激震
第1章 昔ブラトノイ、いまマフィア
第2章 ロシア・マフィア歴代の大物たち
第3章 チェチェン・マフィアの復讐
第4章 バルト三国の新興マフィア
第5章 マフィアの巣カフカーズ
第6章 中央アジア・マフィアの台頭
第7章 マフィアの生業“しのぎ”
第8章 マフィアの支配圏
第9章 中央政界の構造汚職
第10章 極東マフィアの暗躍
エピローグ マフィア研究
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
1
さしずめ「ロシア任侠道入門」みたいな本。帝政時代から存在する非合法な経済活動をする集団は、ソ連時代を生き延び、ソ連崩壊と共に大躍進の時を迎えていた。この本の中心は、ソ連崩壊からエリツィン政権初期の90年代前半のロシアが混沌としていた時代であり、政治経済のあらゆる分野にマフィアが参入し、それなしでは経済が回らないという状況まで出現する。非効率で生産性の低い正規経済よりも、多少割高だが金さえ払えば、ちゃんと仕事をしてくれるマフィアのフロント企業の方がよほど頼りになるという。これから30年余、どうなっただろう?2022/04/16