出版社内容情報
映画作りの秘密から愛の遍歴まで天才チャップリンのすべてを明す伝記の決定版。映画『チャーリー』原作。年譜・フィルモグラフィ付
内容説明
自らは決して明かさなかったチャップリン流映画術と人生。初公開の撮影スナップ、製作日誌、私信を網羅。ロンドンの屋根裏部屋で精神を病んだ母と過ごした幼い日々から、パントマイム一座の子役へ、そしてハリウッド。ドタ靴に山高帽の“放浪紳士チャーリー”誕生にいたるチャップリンのドラマティックな前半生があますところなく描出される。
目次
第1章 ロンドンの少年時代
第2章 幼いプロフェッショナル
第3章 カーノー一座にて
第4章 映画へ
第5章 エッサネイ
第6章 ミューチュアル
第7章 独立の功罪
第8章 逃亡
第9章 『巴里の女性』
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
チャップリン研究の第一人者による、最強の伝記。膨大な資料を駆使して、チャップリンの高祖父(ひいひいおじいさん)に遡り、この稀代の映像作家の人生を丹念に追っていく。上巻は、1920年代前半の「巴里の女性」まで。フレッド・カーノ一座で頭角を現して、映画界入りしていくが、出演作を一作一作事に丁寧に解説していて、この本を読んだ後でチャップリンの初期短編を見ると、更に興味深く、楽しくなるだろう。読みものとしては、映画界で成功したチャップリンが故郷ロンドンに錦を飾り、かつて住んでいた下宿を訪ねるくだりがジンとする。 2012/06/27