出版社内容情報
「忍」と「容」の言行の奥に秘めた作者魂と江戸戯作者の矜持。没後百年の今も、人気絶大の河竹黙阿弥、その受難と復権の軌跡をたどる
内容説明
万人の作者となり、最多上演作者として逝って百年の今なお生きる、河竹黙阿弥。秘蔵の原稿・手記をもとに曾孫がやさしく語る義理と恩義に厚い〈忍〉から〈容〉への七十八年の生涯。
目次
１ 黙阿弥のいない天覧劇
２ 大江戸の黙阿弥
３ 最良の日々
４ 「黙」の字の謎
５ ふたつの家と娘たち
６ 晩年と遺書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panja Morimoto
1
読んだのは1993年刊行の初版本で、残念ながらカバーがないのだが「あとがき」に「カバーのモチーフとなったのは、家に縁の深い「五十の浪」の図柄である。黙阿弥が父の五十回忌に配った浴衣の模様で……」とあるのであえてこの書影を探した。「江戸時代の古風な戯作者」とおもっていた黙阿弥がとつぜん身近に感じられる一冊。いつか読み返すこともあるかも。勉強になりました。2019/03/12
