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出版社内容情報
漱石の直筆だからと買ったら弔辞で売るのに大苦労した話など、古書と古書店の客をめぐる、とっておきの話を達意の文章で披露する
内容説明
作家にして古書店主の著者が、自らの経験をもとに達意の文章であぶり出す、不可思議な世相と人間模様。興趣つきないエッセイ集。
目次
漱石を売る
いよいよ
15万冊
キャラメル
雪
猫の目
牛若
南畝
隠し印
人形
芳一
東京駅の蟻
預かり物
めっそう
泥だらけの原稿
よその花
カーテンのにおい
ゾロ目デート
本のある光景
八卦〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ウチ●
6
直木賞作家・出久根達郎というよりも、古書肆・芳雅堂主人としての視線で書かれたエッセイあれこれ。残念、もっと早く知っていれば!ぜひ高円寺の芳雅堂へおじゃましてみたかった。古書好きを唸らせる逸話が満載ですが、実話なのか創作なのか曖昧模糊とした掌編もあり、とても楽しめました。2015/10/05
たなかはん
5
93年の直木賞作家で古本業を営む著者のエッセイ。話のほとんどは本や古本業にまつわる話だけれど、その一つ一つがとにかく面白い。もっと早くに読んでいれば良かった。 小説は以前から愛読していたが、エッセイも素晴らしい。これは単行本の古本だったけれど、次は文庫を漁って読んでみようかな。 2022/01/11
moonanddai
2
このところ読む本はハードカヴァーが多いような気がする。文庫だと(本書にもあるように)なんとなく消耗品みたいな気がして、同じ本ならハードカヴァーで読むようにしている。不便なことと言えば、通勤時に持ち歩くのに重いということだろう(笑)。ただし、図書館から借りるときは文庫が多い。手元に残らないからかなぁ。/もともと好きな「古本」ですが、「古本」あるいは「古本屋」を舞台に、こんなに多くの出来事が起こるのですね。「小説」みたいな出来事を売る店、それが古本屋なのかもしれない。2015/08/06
ながたに@世界音痴
2
四天王寺の古本市で見掛け読みたいなと思いこの度読めました。古本屋の主人の随筆集。古本屋というより今は古書店といったほうが相応しいのかもしれません。お客さんや生活や時に現代の生活について述べられています。書かれたのはおよそ二十年前。少し古くさい。でも現代に通づることも書かれています。2012/05/10
りこ
1
知人の図書館長さんに聞いて、初めて書誌学と言う言葉を知ったけれど、現役の古書店主の話はやはり面白いです。2012/11/12