出版社内容情報
絵葉書のイコン、あるいはビアズリーのサロメ、竹中英太郎の陰獣。性に目ざめた私が、二十歳の文学青年の私が体験する恐怖の万華鏡
内容説明
ビアズリーの〈サロメ〉、乱歩の〈陰獣〉の挿し絵を画いた竹中英太郎、ベックリンの〈死の島〉、生涯〈蝋燭〉を描きつづけた高島野十郎―。テレビ界の鬼才が、数々の絵との出逢いと、〈ヰタ・セクスアリス〉を綾糸のように織りなした妖かしの世界。
目次
姉は血を吐く、妹は火吐く
「死の島」からの帰還
蝋燭劇場
「二人道成寺」の彼方へ
陰獣に追われ追われて
誰かサロメを想わざる
去年の雪いまいずこ
豹の眼に射抜かれて
ブリュージュへの誘い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すっちゃん
3
怖い絵違いで借りた本。別の意味で怖いかも?2018/11/07
豆茶
2
少年期特有の過剰な自意識、暗い性の目覚めや背徳に塗れた生活を送るオレかっけー的な心象を投影することによって筆者(随筆?)には「怖く感じられる」絵…なので、取り上げられている絵自体に、概ね怖いものはありません(ベックリンの「死の島」や甲斐庄楠音なんかは、「見たまま怖い絵」の範疇かな)。「絵をモチーフにして書かれたヰタ・セクスアリス」という感じでしょうか。しかし、誰しも大なり小なり身に覚えのある痛恥ずかしい大人への通過点、セピア色の時代フィルターが掛っているとはいえ、こうも反復されるのはちときつかった。2017/02/02
maesh2
1
久世光彦著『怖い絵』読了。これは久世さんの私小説ですね。特にその時々に関わった女性との話が多く、この人はさぞモテたんだなぁと思いました。この時代の女性がぶっ飛んでいたのか、久世さんが関わった女性がたまたまぶっ飛んでいたのかはわかりませんがなかなか興味深く読ませてもらいました。2014/09/22
夏子
1
「怖い絵」にまつわる思い出話。昭和初期の薄暗い雰囲気を感じる話が多い。どの絵もその怖さを説明されると見方が変わってくる。2013/11/24
のちおちゃん
0
☆2009/07/27
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