出版社内容情報
デュシャン、ピカソ、クレーらとの多彩な交友、劇作家ベケットとの恋、ペギー・グッゲンハイムの生涯は現代美術のパノラマのようだ
内容説明
1920年代、パリ。夜ごとのカフェめぐり人目はばからぬ情事が華麗な生涯の出発点となった。ボヘミアンとの交遊のなかで、イヴ・タンギーの妻には魚の切り身を投げつけられ、つれないサミュエル・ベケットを追いかけまわす一方、画廊を開き「一日一点」の割合で現代美術を買いあさる。手ごめ同然にマックス・エルンストに結婚を迫るかたわら、前衛的作品に理解を示し、ジャクスン・ポロックを最初に認める。いつしか現代美術では世界有数の(ペギー・グッゲンハイム・コレクション)を築きあげ、晩年のヴェネツィアの邸にはカポーティら有名人の“ペギー詣で”がひきもきらなかったという、常人にはかなわぬ胸のすく人生。
目次
第1部 金ぴかの檻
第2部 20年代の迷子
第3部 彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも
第4部 新しい悪徳
第5部 戦雲
第6部 ニューヨーク、ニューヨーク
第7部 今世紀の芸術
第8部 ヴェネツィアのボヘミアン