出版社内容情報
広く共感を呼んだ前著『ストロベリー・ロード』の第二部。六〇年代後半のアメリカ西海岸の苺畑を舞台に熱く泡だつ青春をえがく!
内容説明
1960年代末、カリフォルニアのイチゴ農場。“ユーは、ハァー、オーライか”壊れた奇妙な日本語をわめきちらす愛すべき日系人。メキシコからの密入国者。得体の知れない東南アジア人。アメリカという言葉は夢と希望とそして幻滅の代名詞。多感な季節をむかえたわれらがストロベリー・ボーイは、旅先のニューヨークで白人の大地に求愛され途方に暮れる。この時代、アメリカは病んでいた。キング牧師につづきロバート・ケネディも兇弾に倒れ、一方では性革命の嵐が吹きあれていた。
目次
ニューヨークのゲイボーイ
イチゴ畑の花嫁
タイから来た異邦人
怒りと悲しみの畑
僕の結婚話
嫉妬
我が妹はモンタナに眠る
イチゴ畑の黒人たち
言葉激しき国の中
僕たちの「いちご白書」