出版社内容情報
収奪と反逆、これがこれまでのソ連と東欧の関係とされたが、実は経済的苦境にありながら援助しなくてはならないのはソ連であった
内容説明
ソ連、東欧の構造変化に世界はどう対応すべきか。東西関係研究の第一人者がいま解き明かす本格的論考。
目次
第1章 ソ連・東欧関係の“2重構造”
第2章 東ドイツ―優等生の失敗
第3章 チェコスロヴァキア―シュヴェイクたちの革命
第4章 ブルガリア―及び腰の宮廷革命
第5章 ルーマニア―起て、飢えたる者よ
第6章 ポーランド―破産の先頭走者
第7章 ハンガリー―歴史と民族の復権
第8章 東欧はどこへ行くか
東欧6カ国党指導者一覧及び略年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
省事
1
社会主義圏のドミノ倒しが起きる渦中で書かれた現状分析。付け焼刃的なものではなく、熟練の欧州ウォッチャーとしての著者の視点が存分に生かされている。ゴルバチョフ以前からソ連・東欧関係は既に緊張要因があったとして、安価な原油・鉱物資源をソ連が提供し、代償に東欧がソ連を政治的に支持するという政治経済構造が、80年代初頭には資源価格下落、ソ連の資源開発能力低下で行き詰まり、両者の緊張を高めていたこと、その対立に新冷戦が重なり、実戦場となる東欧がソ連に抵抗する独自色を示し始めていたことが指摘されており興味深い。2016/02/17
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