母子寮前

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  • サイズ B6判/ページ数 166p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163298306
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ガンを告知された母との最後の1年間。病院との争い、異常な父との鬼気迫る確執。静けさの中から思いがあふれ出す、究極の私小説。

内容説明

最愛の母ががんになった。始まりは一本の電話だった。医療機関とのすれ違い、転院、「鵺」と呼ばれる父との鬼気せまる確執。静謐な結末が圧倒的感動をさそう、究極の私小説。

著者等紹介

小谷野敦[コヤノトン]
1962年茨城県生まれ、埼玉県育ち。東京大学文学部英文学科卒。同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学言語文化部助教授、国際日本文化研究センター客員助教授などを経て、文筆業。比較文学者として幅広いフィールドで活躍している。2002年に『聖母のいない国』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

choco

41
なんの前知識なく借りた本。思ってた内容と全く違い残念。2017/04/30

そうたそ

28
★★★☆☆ 芥川賞候補作「ヌエのいた家」繋がりで。この作品にも「ヌエ」=父親は登場しており、ここでも父に対する確執がぶちまけられている。作品としては読み易く、同じ私小説を書く西村賢太に比べると落ち着いている。ただ作者本人に関して言えば、小谷野さんは西村さん以上に灰汁の強い人であるが。母親が癌宣告を受け亡くなるまでを淡々と描く作品で、母への愛情と対照的に描かれる父親の姿が印象的。私小説故作者本人のフィルターを通して描かれる父の姿は実際もその通りなのかは不明だが、父に対する憎しみ以上に切なさの残る作品だった。2015/01/17

Ayumi Katayama

17
母からの電話。腫れがひかない。検査する。母は癌であった。数年前に私も父を癌で亡くした。あの時と重なる。癌の進行と共に小説は進む。最後は駆け抜けるような速さでまるで落ちて行くように終わる。この小説は私小説であると聞いたように思うが、赤裸々な語りに驚く。それが文筆家というものか。本書にもあるが死というものは決して綺麗なものではない。映画のような、眠るかのごとく静かに息を引き取るような、そういう静けさはない。喘ぎ苦しみ断末魔の息を吐き捨てそしてようやく命を終える。死に目に会うというのは、大切な肉親ならなお辛い。2018/12/22

れんこ

17
小谷野敦さんの小説ということだけで、読み始めた本。父親との確執が触れられるたび読んでいても嫌な気持ちになるので、読むのをやめようかと思った。読み終えられたのは、家族の闘病記として参考になるかなと思ったから。すっきりしない読後感だけど、読んだことは忘れないと思う。2014/09/26

丸々ころりん

11
母親が癌になり 自分の生い立ちや気の合わない父親との摩擦が綴られた自叙伝。母親を大事にしない父に対する批判•自分の周りに対する不満を羅列した1冊 2023/03/11

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