再生

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  • サイズ B6判/ページ数 153p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163295305
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

目が見えず、耳も聴こえない「私」が綴る、孤独と絶望の日々──。生死を真正面から見つめる著者がおくる、感動の再生のものがたり。

内容説明

目が見えず、耳も聴こえない。おしよせる孤独と絶望、あるいは自殺―。実話に基づいた、感動の再生のものがたり。

著者等紹介

石原愼太郎[イシハラシンタロウ]
1932年、神戸市生れ。一橋大学在学中の1955年に「太陽の季節」で衝撃的なデビュー。翌年、芥川賞を受賞。その後「化石の森」「生還」など数多くの作品を執筆する一方、1968年に参議院議員に当選。後、衆議院に移り環境庁長官、運輸大臣などを歴任。1995年、勤続二十五年を機に国会議員を辞職。1999年、東京都知事に当選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちいちん

8
書評家の豊崎由美さんが、作家本人と作品は別物だ。とおっしゃっていたのだが、まさにこの本を読んで、それを実感した。この作品は、普通に生まれた男性が、右目、次に左目。右耳、左耳と、視覚聴覚を失い、光もない、音もない世界から、世間とのつながりをもつ、再生の物語だ。私達健常者には想像もできない孤独をどう乗り越えるか。それだけでも読む価値はあると思う。最後の一文に、心が震えた。2013/09/01

kyouikufs

7
恩師から「読んで感想を聞かせて」と言われていたので、読了。この小説は福島智さんをモデルに描かれています。全盲と死、聾と死、そして盲聾者になってからの孤独、しかし、そこから人とのつながりを見つけ、孤独の闇から「再生」していくという構成になっています。「再生」は、簡単に行えるものではないでしょう。しかし、孤独なのは、変わらないのでしょうが、人が孤独の闇から引っ張ってくれるという安心感があるのかもしれません。この障がい者に寄り添い、その感情を「健常者」にも訴える作者が、石原愼太郎だとは…。2013/03/08

仮ッ子

7
だんだんと視力をそして聴力を失っていった男の話。いくら読んでも想像ができない果てしない孤独。愛が世界への扉となり、自分の存在を明らかにする。そういった意味では、あたしは自分から世界に対して目を閉ざし耳を塞いでるのかもしれないが。2010/10/15

koguma

6
薄い本だったけど、内容はとても濃かった。実在する福島智さんがモデルとなっていて、子どもの頃から片目の視力を失い、程なくしてもう片方の目の視力、しかし聴力は残ったので好きな音楽を聴いていれたはずが、聴力まで片方、もう片方と徐々に失われていく。それまで普通に見え、聞こえていたはずのものが徐々に失われていく悲しみや恐怖はどれほどのものだろう。何も見えず、聞こえない暗闇の中で、彼はどれほどの孤独と闘ったのだろう。読みながら何度も苦しくなったけど、出会えて良かったと思える一冊だった。2013/11/12

ホキム

5
石原愼太郎の作品だから 日本を再生するのかと思いきや 実在する盲聾者 福島智さんの話だった。健常者である私には想像すら出来ない世界。良い本に巡り会えました。2014/06/05

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