出版社内容情報
朧が建設した「王国」は、異能を発揮する息子・太郎を中心に回るようになった。居場所を失った朧は、ある決断を下すのだが……。
内容説明
「王国」の民の尊崇を集める「神の子」太郎と花子。そこには「王の犬」朧の居場所はなかった。王国建設に囚われた朧の運命は!?芥川賞受賞作『ゲルマニウムの夜』から12年、「王国記」第一部ここに完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつじん
7
ついに第一部完です。はっきりいってエ○本代わりに読んでいました。ブンガクとは性欲を高尚な言葉で語るものなり、なんて言うとマズイのでしょうか。それとも私自身が単なる欲求不満なのでしょうか?2010/07/04
ちゆき
5
花村萬月は絶望を書くのが上手い。しかもなんの前触れもない突然の絶望。前橋も朧も好きだった花子は何を思うんだろう。いたたまれない。。太郎はどう思うんだろう。この巻を読んで悲しくて泣いて私も死にたくなってしまった。この気持ちが消化できるまでしばらく読書を控えたくなってしまった。。またゲルマニウムの夜から読み直そうか。王国記シリーズ大好きです。2016/07/14
mitsuru1
2
長かった王国記もようやく一部完結です。作者が当初目指していると感じてた方向へ行ったとは思えませんが、作者も年取るし環境も変化したししょうがないのかな。ただ最初の頃のほうが私は好きでした。二部が出れば読むだろうと思います。2010/07/17
カイオン
1
暴力、性、宗教、神、すべてが混淆した世界を描く難しさと正面対峙した生に誠実な作品。第2部も早く読みたいが、この区切りまででも、王国記の世界観にずっと酔い続けていられそうだ。2016/07/18
べる
1
朧くんとは長い付き合いでした。2010/08/25