出版社内容情報
甦った死者の軍勢に、人類は滅亡の縁に! 日本、米国、南極……地球規模のスケールと息づまる緊迫感で圧倒するパニック・スリラー.
内容説明
中国奥地で発生した謎の疫病。それがすべてのはじまりだった。高熱を発し、死亡したのちに甦る死者たち。中央アジア、ブラジル、南アフリカ…疫病は拡散し、やがてアウトブレイクする。アメリカ、ロシア、ドイツ、日本…死者の群れに世界は覆われてゆく。パニックが陸を覆い、海にあふれる。兵士、政治家、実業家、主婦、オタク、スパイ。文明が崩壊し、街が炎に包まれるなか、彼らはこの未曾有の危機をいかに戦ったのか?辛口で鳴るアメリカの出版業界紙「カーカス・レヴューズ」が星つきで絶賛、ニューヨークタイムズ・ベストセラー・リストにランクインしたフルスケールのパニック・スペクタクル。
著者等紹介
ブルックス,マックス[ブルックス,マックス][Brooks,Max]
1972年生まれ。「サタデイ・ナイト・ライヴ」などの脚本家として活躍後、2003年、The Zombie Survival Guideで作家デビュー
浜野アキオ[ハマノアキオ]
1961年、宮城県生まれ。京都大学文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
54
あまり馴染みがないジャンルなのだけども、世界でゾンビになってしまう細菌性の病気が蔓延したらというお話でした。インタビュー調で、そんな世紀を生き残った人たちの初動、後退、停滞、反転、そしてその後といったポイントで小さなエピソードを語らせている。ゾンビがどうしたというより、危機的な状況で人間どうなるかを世界の様々な国の対応状況を示しつつ、人間ドラマ、潜水艦アクション、脱出劇と様々なエンターテイメント織り交ぜて進むのが面白い。日本の扱いもあるんだが、誇れるものがヲタクというあたり楽しい。2020/09/14
みき
48
何の予備知識もないまま購入してみたところ大当たりだった感じ。アメリカ人ってゾンビパニックものが好きなイメージがある。本書はゾンビと人間の最終戦争後に生き残った人に対するインタビューという形式で物語が進んでいく。どんでん返しとか叙述トリックとは無縁ではあるものの、段階を経て事実が明らかになっていき、戦争の終わる様は読んでいて気持ちが良い。ところどころに散らかっているセレブやコミュタリアンへの皮肉もウエットで非常に良い。人間賛歌でもあり、皮肉でもあるなかなか良い本。再読はしないだろうが良い時間潰しにはなる。2023/08/16
秋製
43
ビラピ主演の映画「WORLD WAR Z」の原作本。 記録としての数字だけをデータとして残し、後の資料は廃棄するという決定に承諾しかねた調査員の一人が、世界中を飛び回り集めたインタビューをまとめ本として残した。一つの話だけで一本の映画を作れそうな内容に、度肝を抜かれそうになりながら読んだ。2013/08/23
№9
42
すげー、ちゃんと書けてる。あいや、本作品にそんなぁ物言いホントに失礼なんで、最初に謝っちゃうのですが、何しろ、ゾンピ?戦い?ゾンビ戦争?僕よりも一回り半近く年下だが尊敬する読友ヤドヤくんから「面白いんでお勧めです」と聞いたときにゃあ、まーたマニアックでオタク的な、B級映画の原作になるようなライトノベルかと勝手に思ったので、読み始めてこれはヤバイ、これはハマると驚いた次第なのだ。その面白さは「ちゃんと書けてる」なんてもんじゃなく、第一級のエンタテイメント小説で、ゾンビではない人間たちのドラマが見事だった。2014/07/26
バトルランナ-
31
最初はくじけそうになったけど、面白さは逓増していきます。この分厚さ面白さを予感させるよね。日本も出てくるし、海中も北限も出てきてワールドワイド。ゾンビ映画は沢山観てきたけどゾンビ小説は初めてじゃないかなあ。映画公開時は図書館で手に入らなかった記憶あり、やっと読めた!5点満点で4.6点。2016/01/31