ガモウ戦記

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163290003
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

戦争が終わり、家も家族も失った紙芝居屋の蒲生太郎。戦地で世話になった軍医を頼り、秋田の山奥の村で女房を娶り新生活を始める。

内容説明

紙芝居の慰問で赴いた南方から、命からがら引き上げてきた蒲生太郎、帰ってみれば東京の生家は丸焼けで、家族も全滅。傷心の太郎は戦地で世話になった軍医・金木令吉を頼り、秋田の山奥、仙北郡神代村へやってきた。そこで出会った戦争未亡人の敏子と深い仲になり、村で暮らしてゆく決意をする―。

著者等紹介

西木正明[ニシキマサアキ]
1940年、秋田県生まれ。早稲田大学教育学部中退。出版社勤務を経て作家活動に入る。80年、デビュー作の『オホーツク諜報船』で日本ノンフィクション賞新人賞を受賞。88年、「凍れる瞳」「端島の女」で直木賞を受賞する。95年、『夢幻の山旅』で新田次郎文学賞を、2000年には『夢顔さんによろしく』で柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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n.urabe

11
文庫本で店に並んでて、気になってたところ、図書館で借りて読んだ。。戦後、鹿児島に引き上げ、そのまま東京に汽車で帰ってきたガモさん。地方より酷く東京が焼け野原になっていた光景は、なんだか目に浮かぶようだった。戦地から一緒に引き揚げてきた金木さんのいる秋田に身を寄せ、田舎での暮らしぶりの話。秋田いい所だな。2012/10/23

さんつきくん

4
戦時中、軍の宣撫隊として、ベトナムや南方で過ごした主人公・太郎。宣撫隊とは絵を描いて、紙芝居にし、現地の人々に日本のよさを知らしめるプロパガンダの一つ。終戦後、東京に戻ると、家族全員が行方不明だった。戦時中、仲が良かった軍医の金木のつてで秋田県の田沢湖付近にある神代村に移り住む。そこで、地元の未亡人と内縁の仲になり、放牧的な秋田暮しが始まった。太郎はこの秋田でも紙芝居を制作、実演していた。戦後の混乱は秋田の田舎には、そんなに影響をおよぼしていないようで、太郎は金木と酒飲みをして、秋田に住み着く。2021/06/07

yearning for peace

4
9編の連作集。南征してマラリアに罹患し、戦後復員した蒲生太郎は親兄弟を戦火で亡くし、失意のなか、治療時に親しくなった金木軍医の伝手で、秋田県仙北郡で敏子と同居を始め、得意の紙芝居で生計を立てる。内縁の妻とは至極仲が良いのが、微笑ましい。前科七犯で結婚も同回数の経歴をもつイワオと三人はいつも他愛のない下世話な話で酒盛りをしているが、郷土のいろいろな酒肴が数多出てくる場面が、読んでいて垂涎ものでした。秋田の風物詩と彼らの生き様が色濃く描かれていて、読み応えがありました。2010/04/11

あまたあるほし

2
ガモさんの意味を知ると笑います。タイトルがすごいわ2010/03/27

川越読書旅団

1
★★★★2012/11/22

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