出版社内容情報
まだ科学捜査も動機なき犯罪もなかった時代、「鬼」と呼ばれた伝説の名刑事がいた。刑事小説の名手、乃南アサによる新シリーズ開幕。
内容説明
事件解決の鍵は刑事の情熱と勘と経験だ。地道な捜査で容疑者を追い詰める男の迫真の事件簿。
著者等紹介
乃南アサ[ノナミアサ]
1960年、東京生まれ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務を経て、1988年「幸福な朝食」が第一回日本推理サスペンス大賞で優秀作となりデビュー。1996年『凍える牙』で第一一五回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆめ
50
今年の2月に図書館で借りたのに また借りてしまった。でもちゃんと最後まで読みましたよ。あまりひねりのないサスペンスですが それなりに楽しめました。2018/09/06
ゆめ
50
刑事小説ではありますが スリルとサスペンスとは程遠い なんだかゆったりしたものでした。昭和を舞台に犯人に自白させて行く土門刑事のお手並みを拝見ですね。2018/02/27
Tsuyoshi
48
昭和の刑事・土門が事件から犯人の自白に至るまでを綴った短編集。各話ともにプロローグにて犯人や犯行の概略が描かれており、事件発覚からいかに犯人からの自白を引き出させるかまでにおいて土門の心情描写がメインとなっていた。土門の家族を大事にする人柄が家庭を顧みないイメージの刑事像と異なり微笑ましく、取り調べにおいても人情味溢れるやり取りに人柄のよさを感じた。2017/09/15
nyanco
36
昭和40~50年代、刑事は足で稼ぐ…刑事としての情熱と経験に培われた刑事の勘。事件が起こるまでをプロローグ、土門達が事件を解明する本編、事件後の様子を描くプロローグによって構成される4編。乃南さんらしい刑事もの、懐かしい昭和の香りたっぷり。当時の世相、ハヤリの玩具や流行歌などなど時代を思い出させるアイテムがふんだんに描かれる。ただ意図的すぎて途中からやや鼻についてしまったのが残念。懐かしい香りのする刑事もの、やや年齢層高めの男性に好まれそうな新シリーズ。2010/04/07
蒼
34
昭和だなぁ〜、と思い読了。土門刑事が二人の娘に手こずりながらも、家庭を家族を大切に思う心がしっかり感じられる読書に安心できた。2023/08/19