回廊の陰翳

回廊の陰翳

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  • サイズ B6判/ページ数 360p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163287904
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

京都市内の琵琶湖琉水で溺死した若き僧侶と、国宝級の仏像の売却疑惑ー。京都に君臨する巨大教団の暗部を暴いた出色のミステリー。

内容説明

琵琶湖疏水・墨染発電所に浮かんだ死体。親友の死の謎を追う若き僧侶、そして警察には国宝級の仏像の不正売却を告発するタレコミが…。京都に君臨する巨大宗派の闇を暴く新・社会派ミステリー。『一応の推定』から3年半、待望の松本清張賞受賞第一作。

著者等紹介

広川純[ヒロカワジュン]
1946年8月26日京都府京都市生まれ。69年名城大学法学部卒業。会社勤務を経て、86年に保険調査会社へ転職し88年に独立する。2006年に「一応の推定」で第十三回松本清張賞受賞。映像化されるなど、大きな話題を呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

RIN

18
初読みの作家さん。デビュー作『一定の推定』が好評らしかったので読んでみたが、内田康夫さんっぽい。それも2時間サスペンスそのものっぽい。読みやすいし主人公も正義感が強く純粋でいい人で浅見光彦みたいだしほんわか路線は心穏やかに読める。京都の街歩き寺巡りしたくなる文章力はさすが。せっかく舞台を既存仏教に設定したのだから、内幕暴露のリアリティがもう少し欲しかったかも。『一定の推定』は未読なので読んでみるつもり。2013/03/31

たこやき

6
文章そのものは読みやすいし、お人好しだけど正義感の強い主人公・賢了も受け入れやすい。ただ、色々と蘊蓄は散りばめているものの、物語、事件に直接関与しているとは言い難く、仏教界を舞台にした、というのもあまり活きていない。変な言い方だが、仏教の宗派、というのを、華道や茶道の家元、とかに直すと、そのままベタな2時間ドラマになるような……。もう少し、この作品ならでは、の売りが欲しい。2010/06/15

mami

5
刑事さんがあんなに情報喋っちゃったら危険。宗教界をテーマに据えるなんて面白いと思ったけれど、例えフィクションでも書けないことはいっぱいありそう。思ったよりその世界に踏み込めていない感あり。2016/01/20

tora

4
謎解きミステリーとしては貧弱な構成だが、社会派ミステリーとして読む分には面白かった。仏教界の拝金主義等については特段目新しさはないが丁寧なストーリーで分かりやすく読むことが出来た。「仏陀は苦しくてもそれをはねのけて生きることを教えた」のだが誰にでも小乗仏教の教えと仏道に進めるわけではないところが大変なところだと思う。自分にはできないだろうな。。。2010/04/19

うづき

3
社会派ということなので重くて暗くてを覚悟していたのだけど、謎解きに比重が置かれていて読み易かったです。そんなに社会派という感じもしない。二時間ドラマに向いている。巨悪は巨悪なんだけど結局皆普通にいい人というか、坊さんっぽい擦れてなさかな。それだけにあっさりしすぎている。もっと人物について掘り下げた書き込みが欲しかった。仏教界という題材も面白いのに勿体ない。2010/05/22

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