出版社内容情報
様々な状況での「生死」を真摯に見つめた表題作ほか、樹海での死を描いた佳作「青木ヶ原」などを併録。生死と向き合う著者渾身の短篇集
内容説明
生の周りには死が満ちている。生死と向き合う短篇集。
著者等紹介
石原愼太郎[イシハラシンタロウ]
1932年、神戸市生れ。一橋大学在学中の1955年に「太陽の季節」で衝撃的なデビュー。翌年、芥川賞を受賞。その後「化石の森」「生還」など数多くの作品を執筆する一方、1968年に参議院議員に当選。後、衆議院に移り環境庁長官、運輸大臣などを歴任。1995年、勤続25年を機に国会議員を辞職。1999年、東京都知事に当選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どっち
2
都知事就任以降に書かれた短編。生死にまつわる不思議な体験・暗澹たる人の心などを描き、文才際立つ短編集。どうして政治をやるとあんな発言や行動をしだすのかが不思議。政治は妄想だけに留めておいて、他人に迷惑をかけない小説の中だけで大暴れすれば、結果良い作品を生み出すのになと思う。 映画化される「青木ケ原」は超短編でびっくり。映画はこの続きがあるのね。2012/12/10
だだ
2
政治家の石原氏はあまり好きじゃないが小説家として氏の書く物語は好きだ。収録作品はほとんどが21世紀になって書かれたものだが未だ若い頃の荒々しい筆致も随所に感じさせる。ただ、若さを懐かしむような生への執着や、達観したような生への虚しさをも感じてチョッと淋しい。しかし幾つになっても元気で視野の広い人だなぁ。2012/12/03
ロッキー
1
珍しく字が大きく、読みやすい一冊だった。 5編の小説が収録されています。 “生き残りの水兵”を読みたくて手にしました。 これも、いかにもありそうなストーリーで、是非ドラマ化してほしいなぁ…。 そして“ブラックリング”も衝撃でした。 こちらは、幼い連れ子を殺す男の話です。2002年の作品ですが、このころからこういう事件が少しずつあったんでしょうね。(今は、この手のニュースを聞いてもまったく驚かなくなってしまった。)2021/02/04
なないろチョコ
1
✩✩✩ 2010
山男777
0
短編集2011/04/12