内容説明
関羽、孫権の兵に討たれ斃れる。復讎を誓う劉備は荊州へ出兵するが張飛を喪い、そして自らも病の牀に―。人と歴史が激動する。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
54
この巻では、今までの主人公であった曹操、劉備、関羽、張飛などが没してしまい次世代に移っていくわけですが、後継者が・・・・・。というわけで今後の活躍は諸葛亮孔明に期待されます。次の山場はそれこそ星落つ五丈原になるのでしょう。本当に宮城谷さんは自由奔放な書き方で読者を楽しませてくれます。2015/05/15
キジネコ
48
黄巾の乱を知る最後のイコン劉備玄徳が逝った。今は既に曹操もなく関羽も、張飛もいない。夏侯惇、程昱、霍性、麋竺、呂蒙、張遼、曹仁…皆、良い漢達だった。天上から降り注ぐ一滴の雨水が大河となり人と大地を血と汗と涙で濡らし再び天上を巡る様に有名無名を問わぬ命が循環を繰り返す。彼らの疾走を支えた欲望の正体とは一体何だったのか?と、考える程に昏迷の闇は深まるばかり。行動の原理に正邪を問うことに意味はなく、全ての行いに一寸の理を見出す。思いの丈に活き、そして死んで逝く。人とは厄介な生き物なのだと喝采して9巻へ。2018/12/06
future4227
44
関羽が逝き、曹操が逝き、張飛、劉備が逝く。三國志の英傑たちが一気に消えていく第八巻。劉備に対しては宮城谷さんは最期まで手厳しい。逃げ足の速さだけは高評価だけど。あの諸葛孔明の能力も未だ不明。むしろ天才的軍師として讃えているのは郭嘉、次に劉曄の二人である。確かにこの二人の分析や意見はほとんど予知能力と言える。さて、諸葛孔明は今後どう描かれていくのだろう。孟獲を七回捕らえて七回解放したという七縦七擒の話が出てきたところで第九巻へつづく。2020/04/04
優希
41
三国志中期からの武将たちが次々と死んでいきます。三国県立の形が整い、孔明が表に立ってきました。今後は文武両道の孔明が主人公を引き継いでいくのでしょうか。三国の行方はどうなるのかも気になります。2024/04/04
しーふぉ
25
曹操、劉備、関羽、張飛と逝ってしまう。諸葛亮が物語の中心へ行く予感。しかし宮城谷さんは劉備を評価しませんね。2019/01/05