内容説明
ロシア人幇間の一世一代の鮮烈な恋。「人が人のために役に立つことをあたりまえと思っていた、そんな良い時代のお話でございますよ」オール讀物新人賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eriko*
2
親父橋、よかったですね(^_^) 「人生をマラソンにたとえるひとが多いけど、そうじゃあねえ。実は人生は駅伝なんだ」で、主人公と一緒にわたしもストンと納得しました。(^_^)2014/05/19
ウィン
2
古きよき明治から昭和にかけての時代を舞台にした人々の温かみ溢れる短編集。表題作「櫻川イワンの恋」は著者のデビュー作であるが、非常にクオリティが高い。その時代を生きていたわけではないのだが、不思議と懐かしい気持ちにさせられる。そんな描写に溢れている逸品である。五編収められているのだが、個人的には「親父橋」が一番好きだった。2010/09/28
紙虫
2
幇間、芸者、落語家、下町の香り漂う人々の短編集。要所要所に、東海林太郎だの後藤新平だの甘粕正彦だのの有名人が登場して、大正、昭和の物語を彩ります。人が人のために役に立つことをあたりまえと思っていた、そんな良い時代のお話。2010/06/28
Clioone
1
静かに淡々と流れる文体が心地よかったです。 情景も文体にぴったり。2019/04/28
桐葉
0
表題よりも親父橋が面白かった。思わぬところで東海林太郎の過去も知った。2016/05/20