くじら組

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  • サイズ B6判/ページ数 384p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163279800
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

土佐・津呂浦の鯨組がアメリカの蒸気船をいち早く発見。伝え聞いた幕閣から黒船対策のため召し出しの声がかかるが、その前に、鯨組には仲間を屠った巨大マッコウクジラ“黒船”との死闘が待っていた。江戸時代の勇壮な鯨漁師たちの心意気を今に伝える傑作時代小説。

著者等紹介

山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年、高知県生まれ。都立世田谷工業高等学校電子科卒業。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空会社関連の商社勤務などを経て、97年、「蒼龍」で第七十七回オール讀物新人賞を受賞。2002年、『あかね空』で第百二十六回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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里季

7
「これが、たまるかー!」土佐室戸岬のくじら組の漁師たちと、「黒船」と名づけられたマッコウクジラとの男と男の闘い。生き物を殺生することを生業としてきた漁師には、誇りがあった。クジラも漁師も互いに命をかけて闘うかだら、成仏を願うためにも解体した肉は一匁も腐らせたり無駄にしてはならない。「黒船」は体調不良により、浜に座礁してしまうが、漁師らは、身動きできないものを殺生するのは本意ではない、と、村総出で「黒船」を海へ帰してやる。その恩を忘れず、ご公儀で下田湊まで行く途中の勢子船を嵐から救ってくれるのだった。2013/05/25

たいよう

3
自分のやるべきことを精進して磨きをかけ、全員が同じ目的のために取り組むのは大変だけどうらやましい。くじら漁師とくじらが敵ながら敬意を払って、真剣に向き合うのもよかった。2014/09/21

クサバナリスト

1
いつもながら、江戸時代の庶民の生活に基づく話が新鮮。更に本作は鯨の恩返しの話まであり楽しめた。2014/01/12

wasabi

1
しんぶん赤旗日曜版で読む。高知の勇壮な鯨漁を描く。誇り高き土佐の漁師たちの男振りがいかしている。なにせ、手漕ぎ船で鯨に挑むのだから命懸けなのだ。物見の眼力、漕ぎ手の腕っぷし、そして頭元の肝っ玉と的確な判断がひとつにまとまってこそ仕留められる。2008/06/27

あっちこっち

1
土佐のくじら漁を生業とするくじら組の話。アメリカからやってきた黒船と時を同じくして海で仲間を襲ったマッコウクジラ。そのクジラに黒船と名付け仇を討とうとする男達の物語。酒はバカみたく飲んで羽目を外すが喧嘩は御法度で揉めれば庭の土俵で決着をつけるとゆうくだりが好きでした。 まさに戦場は海。敵はくじらだがこの時代武士より豪快な男達と言ってもいいんじゃないだろうか。巨大くじらとの死闘は読む価値ありです。2012/12/01

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