内容説明
ある企業の主任研究員である木島は、突然、社長と間違われて誘拐される。監禁された山の廃村で、いつしか犯人たちとの心の交流が生まれ、自然の中で、徐々に自分を取り戻していく木島。しかし、彼に横領犯の汚名が…ストックホルム症候群と呼ぶにはあまりに切ない展開、自然から切り離され、人との絆も薄れた現代人に贈る“再生”の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミーコ
53
この人違い誘拐 怪しい❗と思ってたら そう言う事だったのか~。 話にスピード感が有ってスイスイ読めました。希薄な家族・・・ 今を物語ってる様。 たっちゃん まさかの結末。 なんだか哀しい‥ でも一応ハッピーエンド。こう巧く行かない気はするけど まずまず面白かったです。2017/02/17
tetsu
15
★2 二人の実行犯と裏で手を引く真犯人の最初の接点がリアリティがなさすぎ。 途中もちょっと中だるみぎみでした。2019/07/02
アンベラー
10
いつもの災害ものとは違う登場人物 誘拐されながらも犯人と和気あいあいみたいになっていくし 自分の立場がどんどん悪くなってしまいには身代金以上のものをとることになるすごいわ 現実離れしてる、警察があんなにも簡単に事件を処理するとは思えないわ でも面白かった2018/03/25
ペトロトキシン
7
ストックホルム症候群なのかと言えば、そう言えなくもないが、何となくストックホルム症候群とは違うような違和感を感じてしまう。徐々に犯人に共感していって協力的になっていくというより、最初から妙に協力的で誘拐された危機感みたいなのが感じられない。犯人もどこか牧歌的で最初から利用されてる感が出てしまってるのが、読んでてハラハラする感覚が薄くなってしまう。主人公家族のバラバラ感を主人公が嘆く事もなく、それぞれの人生だからと達観してしまってるのは、それでいいのか?という気分になってしまうのだが。2016/10/02
おしょも
3
んー?と思いながら読み進めると、だんだん「そういう事ね」と腑に落ちてくる。十和田社長の大物感が迫力があって良かった。やっぱり、高嶋さんの本は面白い。2018/12/09