メフェナーボウンのつどう道

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  • サイズ B6判/ページ数 345p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163266206
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

実務に追われる日赤救護看護婦を手伝っていた現地のビルマ人看護婦が全員解雇された。英印軍の攻勢により、ラングーンの兵站病院に撤退命令が出されたのだ。約三〇〇キロの道を歩いていく看護婦、傷痍兵、在留邦人、そして、ビルマ人。さまざまな偽りを胸に進む、撤退道の先には―。

著者等紹介

古処誠二[コドコロセイジ]
1970年福岡県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

RIN

15
戦争の非日常と日常が混在する非日常性が、理屈ではなく心が直接認識する逸品

月をみるもの

5
なぜか登録から漏れてたので、追加。「死んでも負けない」のじーちゃんは、こういう体験をしてたのだ。2016/02/03

浅木原

5
終戦数ヶ月前のビルマで、ラングーンからモールメンまで撤退することになった日本赤十字の看護婦の話。ひたすら怪我人を抱えて移動する中で、日本人とビルマ人との対比を軸に無数の問いかけが読者に差し出される。古処戦争小説を構成する主要な要素が全部入った小説ではないか。そういう意味で古処戦争小説のひとつの集大成だとは思う。読んでて面白い小説かというとそうではないし、ビルマの社会を通した日本人論がちょっと前に出過ぎかなあという気はしないでもない。まあしかし色んな意味で古処誠二を読んだという満腹感では一番かも。2014/11/17

sayako_kyoto

4
第二次世界大戦中のビルマにこんなに日本女性がいたなんてまったく知らなかったし、その厳しい看護の実態にも驚いたが、それ以上に「メフェナーボウン=仮面」の意味が語られる終盤の迫力、その意味の深さに圧倒された。ビルマという国の豊かさ、寛さもすごく語られているのだが、アウンサン・スー・チー女史を生んだ国であると思えば納得できる。300キロの撤退道を往くだけの話だが、まったく飽きさせず、一気に読んでしまう。素晴らしい小説、素晴らしい作家に出会えて嬉しい。2012/09/22

鈴と空

4
「メフェナーボウン」って何のことだろうかと思いながら読んだ。そういうことか。「博愛精神は傲慢な概念」か……。「宗教がケンカせずにいる国」と表現も印象的だった。 2011/10/30

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