出版社内容情報
「灘のけんか祭り」の本拠地には豪快なる伝説の男が二人いた。彼らの波瀾と葛藤に満ちた人生が、執念の取材と描写で浮かびあがる・・・。
表題作を含む三作を「聞き書き」という手法で完成させた著者の新境地です。
内容説明
粋で、いなせで、権太くれ。「それが灘の男や。」車谷長吉の新境地「聞き書き小説」三連作。
著者等紹介
車谷長吉[クルマタニチョウキツ]
昭和20年、兵庫県飾磨市(現・姫路市)生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、広告代理店、料理屋などで働きながら小説家を目指す。平成5年に『鹽壷の匙』で三島由紀夫賞と藝術選奨文部大臣新人賞、平成9年に『漂流物』で平林たい子文学賞、平成10年に『赤目四十八瀧心中未遂』で直木賞を受賞。平成13年には「武蔵丸」で川端康成文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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どんぐり
2
はじまりもおわりもない語りが延々と続く。語り文学のジャンルを築こうとしているのかな。2011/06/09
ウチ●
1
「粋で、いなせで、権太くれ。それが灘の男や。」車谷長吉の新境地「聞き書き小説」三連作!とコシマキにある。作者がそれぞれ魅力的な対象に向かい合い引き出し、そして書き留めた作品。 朝日新聞の「be」に連載されている人生相談、「悩みのるつぼ」の回答者としてもご活躍の作者の、人と対峙する姿勢が伺えます。「悩みのるつぼ」の回答も毎回ズバリ名言です! 子供の子供の世代ぐらいになったら、どんな写真や映像よりも「聞き書き」がリアルな「時代」を伝えられると思います。映像には臭いや手触り、気配などは残りませんから・・・。 2012/06/09
金平糖
0
姫路の社長。2017/02/09
私的読書メモ3328
0
本当に「聞き書き」という調子で、あまりに散漫な話に最初は戸惑いましたが、なるほど、整えたら零れ落ちてしまうものをしっかり掬っているのだなと感心しました。人間の欲徳を抉り出そうという著者の筆先は、本書でも鋭かったです。2016/06/14
Shinke Taeko
0
★★☆☆☆2016/06/04
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