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いっしん虎徹

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  • サイズ B6判/ページ数 444p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163258508
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

越前で名を上げていた甲冑鍛冶・長曽祢興里(のちの虎徹)には、壮大な夢があった。自らが鍛え上げた当代随一の兜を一刀のもとに叩き切る刀を鍛える―。興里は、己を超えるべく、重病の妻を伴い江戸に出た。鉄と共に生きた伝説の刀鍛冶・虎徹の情熱と創意工夫が蘇る。一振りの刀に命をかけた刀鍛冶の波乱と葛藤の一代記。

著者等紹介

山本兼一[ヤマモトケンイチ]
1956年、京都市生まれ。同志社大学文学部美学及び芸術学専攻卒業。99年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞を受賞。2004年「火天の城」で松本清張賞を受賞、同作は第一三二回直木賞候補作にもなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mapion

265
長曽祢興里むしろ虎徹のほうが通りがよい。近藤勇が持っていたと言われる名刀の製作者。刀鍛冶としての矜持から良い刀を世に出す、満足いかなければ売らない。その辺りは徹底している人で、妻の病気療養のため仕方なくという以外は、それなりの刀が出来ても売ろうとしない。そんな人ですから、虎徹の銘は決めているがなかなか使おうとしないので虎徹と刻まれた刀は少ない。同じ時代の刀鍛冶でも、人を使い質の劣る刀にも銘を打ち高額で売る者もいる。刀比べで虎徹の刀はどう評価されるのか。虎徹の刀を作る過程が詳細に語られている。2025/09/30

ともくん

46
鉄に魅せられ、鉄の本質を見抜き、自在に操った男、長曽祢虎徹。 見事なまでの刀を鍛刀し、後の我々にまで、刀の魅力を伝えてくれる。 ただただ、ひたすら一心に鉄を見つめ続けた。 正に、いっしん虎徹。2022/02/20

UK

32
刀鍛冶の虎徹のお話。これは面白いなあ。本領発揮!っていう感じ。ザビエルはちょっとぬるかったけど、こういうモノ造りを極める話は抜群だね。虎徹のカミさんが一服の涼、しかも危ういところもあって緩急もマル。2017/04/05

キムチ

30
時は江戸・将軍家綱の治世。戦いに明け暮れた時代は移り、平和の時代になろうとしている中で「わが身の生と死を見つめてくれる刀こそあらまほしい」という虎徹こと長曽祢興里。もとは越前の甲冑鍛冶職人だったが泰平の世には、かみ合わないことを悟る。かくして出雲にたたらの修行に出るがそのあとは「刀バカ」「たたらバカ」とにもかくにも愛妻ゆきを大事にするが時として我を忘れる。取り巻く正吉・才市などもいずれ劣らぬ刀バカ。見守るゆきは典型的「日本の理想的妻女」まぁ、おんぼり読みふけるには最適な時代物。2014/05/25

Nak34

22
虎徹が入門する場面(圭海との問答)から、俄然、小説としての深みを増す作品。作者がノッてきた感じだな。局長の愛刀でもある虎徹。成る程、近藤さんのイメージに合致する。不思議だね。刀を見たことはないが、極める事の凄みを感じざるを得ない。質実剛健。2012/07/07

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