内容説明
列車の窓からとらえる一瞬。夜の闇の中で聞えてくる街の音。雨の日、傘の下のちいさな居場所。不意をつく、遠い日の心の痛み。―誰もが持っている五感の記憶。透明感あふれる癒やしの絵本。
目次
一瞬
記憶のアロマ
足のうらから
手
よくかんで
夜のスイッチ
ヘブンズライト
時間のしずく
ちいさな居場所
くすがったがり
あと
いたみの知らせ
きみの行く先
けしきの中に
今日
著者等紹介
杉田比呂美[スギタヒロミ]
1959年東京生まれ。絵本、本の挿絵など手掛けるイラストレーター。不思議な透明感のある画風に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
刹那
18
音だったり、空気だったり、風だったり、景色だったり。。まさしく五感を研ぎ澄まされます。2015/06/03
遠い日
9
五感、プラスα。モノクロームのスケッチ風のイラストに散りばめたようなことばたち。それは明瞭な声ではなく、小さく囁くようにわたしには聞こえてきた。体と心が感じるもののあれこれ。時間も記憶も、とどまることなく動いていく不思議。捕まえることのできない魔法のように、わたしの中を、あるいは上を通り過ぎていく。感じることの大切さ。生きているってそういうことかもしれない。2022/04/03
貧家ピー
3
視覚、臭覚、聴覚だけでなく、痛覚、時間感覚もがテーマの詩。詩とイラストのコラボレーションが楽しい。特に「足のうらから」。詩の並びが縦横いろいろな場所に散らばっており、どの順番で読むのか難しいがどう読んでも詩になっている。 2016/01/09
timeturner
2
足の裏から髪の毛の先まで、からだじゅうで自分を取り巻くものを感じたくなる。これまでは安っぽい間に合わせとしか考えていなかった透明ビニール傘のすてきな使い方にも気づかされるなど収穫多し。2014/10/12
comet
1
淡々と情景が通過していく、淡い心地よさだった。2019/12/15